川崎の野生生物
マツモムシ

Notonecta triguttata  
カメムシ目カメムシ亜目マツモムシ科
北海道、本州、四国、九州に分布。
神奈川県昆虫誌2004には川崎市内の記録がない。
岩田は2006年12月6日、黒川谷ツ公園の水域調査で5頭確認している。

水面で仰向けに浮かび、長い後ろあしをオールのように使って泳ぐ水生カメムシである。不用意に手でつかまえると口で刺されることがある。
繁殖期は4〜5月頃で、水草や落ち葉などに卵を産みつける。
卵は約10日ほどで孵化(ふか)し、幼虫は5回ほど脱皮をくり返し7〜8月頃に成虫になる。
成虫で越冬をする。
腹部末端には細かい毛が生えていて、落ちてきた昆虫などが起こす水面のわずかな振動を感じとることができ、すばやい動きで昆虫や小魚、オタマジャクシなどを捕らえ、針のような口吻で体液を吸う。不用意につかむと口吻で刺されることがあり、とても痛いので要注意である。
写真/ 2007/8/13(月) 八ヶ岳少年自然の家の池で、岩田臣生撮影


特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation