生田緑地の生物多様性保全活動


湿地地区1段目のヤマグワ、ヒメコウゾなどの除伐、谷戸の観察など  
日時:2023/10/24(火) 9:00〜12:30 晴
場所 生田緑地湿地地区、ハンノキ林東支谷戸
参加者 岩田臣生

飯室山南地区や芝生広場上雑木林の今夏の植物の繁茂が著しかったので、夏の間は水涸れ対策しか行っていなかった湿地地区に入って、必要な手入れを行うことにしました。
そうは言っても、先ずは水漏れ穴を調べることから始めました。
ハンノキ林からの水路には、小さな穴がいくつもありましたが、水が流れ込んでいる様子は無かったので、穴を潰して、土を寄せて済ませました。
竹林下からの水路は、湿地地区に入った所で水が消えていましたので、穴を塞ぎました。
田圃地区を見に行くべきかと迷いましたが、湿地地区1段目で大きく枝葉を広げているヒメコウゾ或いはヤマグワ、どちらでも良いのですが、これらを除伐しておくことにしました。
これらの樹木は、高さ3m、太さ3cm程に育っていて、その上をカナムグラが覆っていました。
湿地1段目の端部に茂っていた樹木は2段目の水域を暗くしてしまうので、今回は全て除伐することにしました。




湿地1段目のノハラアザミは、倒れた状態で咲いていました。


ツリフネソウの花はそろそろ終わりのようです。


除伐した材の中に、ミスジマイマイがいました。


アズマネザサ刈りを怠っていた湿地地区上のシロヨメナが咲き始めていました。
昔に比べると、株数は少なくなってしまいました。


湿地地区1段目のカナムグラに覆われたヤマグワ、ヒメコウゾの伐採程度で活動を終える気になれず、気になっていたハンノキ林東支谷戸の状態を調べておくことにしました。
今年のホタルの季節に、この東支谷戸で飛翔するホタルを観察できなかったので、どうしたのかと気になっていました。

木道から降りて、驚いたのは、木道付近ではミヤマシラスゲが繁茂、優占していて、あったはずの他の植物が見つかりませんでした。
支谷戸の奥に入って行くと、アズマネザサや小径樹木のヤブになっていて、水辺の面影は消えていました。
これでは、ホタルは飛翔できなかっただろうと納得しました。
今秋は、頑張って、下草刈りと小径樹木の除伐などを行い、水辺再生を行わなければと思いました。

更に進むと、いきなり目の前に、シオデの黒い実が飛び込んできました。


ハンノキ林の木道脇では、トキリマメの実が赤くなり、黒い種子を露わにしていました。


帰り道には、アザミが咲いていました。

ピクニック広場辺りでは、コメナモミも咲いていました。


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