生田緑地の生物多様性保全活動


谷戸の水辺の状態確認と梅ノ木広場地区のアズマネザサ刈りなど  
日時:2024/3/21(木) 9:00〜12:00 快晴、強風
場所 生田緑地 上の田圃下草地、梅ノ木広場
参加者 岩田臣生(9:00〜)、鈴木潤三(10:20〜)

今回も、城山下谷戸合流部から上の田圃下草地の水の状態を点検してから、梅ノ木広場のアズマネザサ刈りを行うつもりで、谷戸に降りました。
稲目谷戸は、ハンノキ林に溜め池があった時代、低地部からハンノキ林下まで、田圃が続き、稲作が行われていました。
その谷の途中にあって、梅や柿が植えられていた場所です。
川崎市が用地買収を行った時に、地主さんから、この梅や柿を残して欲しいとの要望があったと聞いています。
私たちの自然保全活動は、ホタルの里整備事業の終わった2004年4月に、元の地主さんが指定した場所を田圃に再生することから始まりました。
この田圃活動は、直感的には、自然を保全する活動とは思えないかも知れません。
しかし、谷戸に田圃が広がっていた時代は、狩野川台風が襲来した昭和33年(1958)以前のことなので、田圃が大量の農薬を使うようになる前でしたから、 若しかすると、田圃のような水辺に棲息していた生物が生き残っているかも知れないと思いましたし、 そうした環境に棲息する生物が新たに棲息してくれるかも知れないと思いました。
生田緑地としての公園整備においては、梅や柿を植えてあった場所には、テーブルベンチが置かれて、広場の扱いになりましたので、 基本的には、私たちが植生管理を行うべき場所ではないと思っていますので、積極的に活動する気持ちにはなれません。
ただ、水田ビオトープ班としては、生きものの棲息環境を保全すると同時に、来園者が気持ち良いと感じる空間にすることも、目的にしています。
当該谷戸の中の唯一の広場で、田圃活動時などの休憩場所でもありますから、できれば、気持ちの良い場所にしておきたいと思います。


北風が強かったせいか、ハンノキ林でも、湿地地区の水辺でも、野鳥には出会えませんでした。
それが、梅ノ木広場に降りようとしたら、梅の木に、沢山の野鳥が集まっていました。
何だろうと、良く見ると、アオジのようでした。
帰宅後のニュースで、9:08頃、埼玉県〜栃木県で、震度5弱の地震があったことを知りました。
この野鳥の行動と関連があったのでしょうか。


梅ノ木広場の柿の木のある園地で活動するつもりでしたが、その前に、城山下谷戸合流部から上の田圃下草地の水辺を点検しました。
田圃下草地には、梅ノ木広場で出会ったアオジでしょうか、水辺に何羽も集まっていました。
城山下谷戸合流部では、一昨日、3/19(火)に設置した土嚢堰の上を水が乗り越えて流れているのが確認できました。
土嚢を追加して、流れ止めの竹串を立てておけば、ここに適度な水深のある水辺をつくれそうです。
上の田圃下草地は、流量は少ないながら、水がありました。


(柿の木のある方の園地)
梅ノ木広場については、昨年、ホタルの季節を迎えたことから、6/8(木)に、広場のアズマネザサ刈りなどを行いました。
しかし、柿の木のある方の園地については、一部のアズマネザサ刈りを行っただけでした。
結果的に、梅の木はカラスウリに覆われてしまい、そのまま、冬を越していました。
それでも、梅は開花してくれました。
そこで、先ずは、アズマネザサ刈りから始めました。





園地の北側半分のアズマネザサ刈りを済ませてから、残る南側のアズマネザサ、モウソウチク、アオキ、シロダモなどの除伐を行い、南側からの光が入るようになりました。



まだ、この園地部分の全ての手入れは終わっていませんでしたが、12時になったので、終了にしました。


(梅ノ木広場)
鈴木さんが来たので、広場部分のアズマネザサ刈りをお願いしました。
広場の半分ほどのアズマネザサ刈りを済ませました。






予想に反して、手間がかかってしまいました。
もう1回、活動して、アズマネザサ刈りを終えたいと思います。

キブシの開花が盛期を迎えたようです。


かわさき自然調査団の活動

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
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