里山の自然学校2012
第1回《春の里山》
【2013/4/23 更新】
日時 2013年4月21日(日) 9:30〜15:00 雨後曇
場所 生田緑地 ビジターセンター〜ピクニック広場〜ハンノキ林〜田圃〜戸隠不動尊跡〜城山下谷戸〜芝生広場〜ビジターセンター 参加者 A 豊島芳璃人、八代舜太郎、小竹森英響、薬袋吹喜音、鈴木優香 B 山本来幸、春田健登、新保善文、目黒陽菜、鈴木彩香、稲垣志帆 C 山根将聖、池田、小林海音 D 山崎慎悟、駒松沙生、佐藤りん、大島弥子 19人 講師 藤間煕子、中臣謙太郎、岩田芳美、梅原和仁、神山歩未、鈴木志歩、岩田臣生 第9期、2013年度(平成25年度)の里山の自然学校を開校しました。 今年度の参加者は21人、市内からの参加者が16人、横浜市からの参加が4人、東京都からの参加が1人です。 学年別では、中学2年が1人、小学6年が3人、同5年が8人、同4年が9人です。また、男子が11人、女子が10人です。 里山の自然学校の経験年数でみると、5年目が1人、3年目が1人、2年目が6人、1年目が13人です。 講師側は前年同様8人で行います。 今年は参加者22人で開校の予定でしたが、朝の雨が酷かったことなどから、参加を止めた子が1人いたため、今年度は21人での開校となりました。 9:30〜9:50を参加手続き時間としましたが、9:30より早く来ていた参加者もいた反面、集合場所を間違えたりして10時に間に合わない子も2人いました。 また、1人は親の都合で欠席、1人は風邪のために欠席し、第1回の出席者は19人でした。 今年の参加者は10時間際に集中することなく、分散して来場してくれたので、参加手続きはスムーズに進みました。 10:00〜11:00 オリエンテーション 今年のオリエンテーションはビジターセンターを使わせていただくことができましたので、雨も気にならず、保護者の方たちも着席していただくことができました。 11:00〜11:50 オリエンテーションが終っても雨が止みません。 引き続き、室内でアオキの葉を観察しました。 アオキは生田緑地のどこにでもあって、植生管理にあたっては毎回駆除対象にしています。 アオキの実は野鳥の好物で、この種子を含んだ糞を至る所で落すため、雑木林の林床にはアオキの実生が毎年沢山発芽します。 このため、アオキの葉を20数枚取っても問題にはならないと判断して、藤間先生が朝のうちに準備してくれていたものです。 子どもたちにはアオキということは言わずに、この葉について説明してもらうという学習です。 昔、シーボルトが日本に来た時に、アオキ(雌株)を持ち帰ったものが英国のキューガーデンにあり、学名を Aucuba japonica というのだと説明されました。 子どもたちは、初めのうちは戸惑っていましたが、少しずつ、五感に感じたことをノートに書き始めました。 ノートに書いたことを発表してもらいました。 皆、よく観察していました。 11:50〜12:20 昼食 お弁当も室内で済ませました。 ビジターセンターは飲食が認められています。 パーティションで占用することはできませんが問題ありません。 12:30 野外に出発しました。 雨は間もなく止みました。 木々の若葉には沢山のイモムシがいました。 イモムシ先生こと、中臣先生は大忙しです。 子どもたちには観察容器を配ってあるのですが、多くの子が素手で扱っていました。 ナナフシモドキの子どもを見つけました。 桜の木の凹みにヨコズナサシガメの幼虫が集まっていました。 カメムシの仲間は臭いこと、これを握って刺された子がいたことが話題になりました。 コスミレの花は終わっていましたが、実や種子を弾いた後の空の実も観察しました。 ウグイスの鳴き声が聞こえていたせいか、「ウグイスがいる。」と叫ぶ子どもの手をさす方向にはガビチョウがいました。 アズマネザサの根元で何かしていました。 オオバノイノモトソウの新芽はヒョロヒョロとした棒状で面白いと思いました。 何かいるかなと生き物探しに夢中になりました。 歩未先生がササ笛を教えてくれました。 谷戸へ降ります。 コナラなどの雄花序が落ちていて、スロープで滑って転んだ子がいました。 スロープ階段は雨の日は要注意です。 花や落葉が落ちている時は特に危険です。 高齢者だったら怪我をしていたと思います。 タマノカンアオイを観察しました。 花は葉の下に隠れています。 昔、高名な牧野富太郎という植物学者がこの辺りで見つけて、新種として登録した植物だということを学習しました。 川崎市内で発見され、標本を登録された植物はタマノカンアオイだけです。 ハンノキ林上の池にはアズマヒキガエルのオタマジャクシがいました。 ウラシマソウは不思議な形の花を咲かせていました。 柿の木の下にはセリバヒエンソウも咲いていました。 明治時代に渡来した中国原産の外来植物です。 東京周辺に広がっています。 生田緑地では駆除対象にしていることを説明しました。 ゲンゲ(別名レンゲソウ)は雨に打たれて、花期が終わったのかと思われる程あわれな状態になっていました。 もう、ゲンゲを知らない子どもの方が多くなっていました。 気温が低かったせいか、田圃に降りたがる子は一人もいませんでした。 下の田圃周辺ではヨシ笛をつくって遊びました。 カサスゲの花序が見られます。 カサスゲの葉は非常に丈夫で、スゲ笠などの材料に用いられます。 ヨシ笛をつくるためにヨシを採ろうと夢中になりました。 戸隠不動尊跡地では、もうミズキが咲いていました。 14:50 ビジターセンターに戻りました。 今日見つけた生物を思い出して、名前をあげてみました。 数えきれない程のイモムシがいましたが、雨と寒さで、その他の生物は少なかったようです。 以上 |
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Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation