里山の自然学校2013
第7回《夏の里山》
【2013/8/18 更新】
日時 8月17日(日) 10:00〜15:00
場所 生田緑地 参加者 志歩班/石井恵梨華、小竹森英響、小林海音、佐藤りん、薬袋吹喜音、山根将聖 歩未班/稲垣志帆、大島弥子、目黒陽菜、八代舜太郎、山本来幸 12人(含む、氏名非記載者1人) 講師 岩田臣生、岩田芳美、梅原和仁、神山歩未、鈴木志歩、山本 晃 夏のプログラムが「夜の昆虫観察」、「案山子づくり」、「夏の里山」と続き、猛暑のせいもあると思いますが、負担に感じるようになっています。 来年度は回数を減らさせてもらおうかとさえ思い始めています。 何回かの活動を通して友達ができると、その友達数人だけの世界をつくってしまって、皆で一緒に学習するという雰囲気ではなくなってきて、運営する側にとっての楽しさが低下してきたように思われました。 そこで今回は強引に2チームに分けて、少し競争させてみることにしました。 チームはジャンケンで決めました。仲良しグループを少し崩す試みです。 真夏の里山は出会える生き物が意外と少ないのです。 生き物を探して、見つけた生き物の数を競わせることにしました。 如何に目や耳を使って観察し、記録するかが問われます。 記録していないと、発表する時に忘れていて、名前をあげることができないこともあります。 植物は花や実を確認できたものだけにしました。 にわか仕立てのチームの勝敗を、子どもたちがどれだけ意識するか分かりませんが、里山観察をより活発にしたいという試みです。 暑さの厳しい野外に出ました。 早速、何か見つけたようです。 ただ、勝敗を意識して他の人に教えないようにしたために、結局、最後の発表の時には忘れていて名前をあげることができなかったということもあったようです。 これも勉強ですね。 クヌギの樹液レストランには沢山のクロカナブンと2〜3匹のスズメバチ、サトキマダラヒカゲなどが来店していました。 観察している時に、警備員が割り込んできて、ハチがいるから近づくなと注意されましたが、毎年観察している足場の良いポイントでもありますので続けさせてもらいました。 生田緑地の生物多様性は、こうした観察ができることも大切なことです。 立ち入り禁止の注意看板は「蜂がいるから〜」とあるのですが、クヌギなどの樹液レストランにはどのような昆虫が集まってきて、何をしているのか、また彼らにとって如何に大切なレストランなのかを説明するものであってほしいと願います。 そして、その中にはスズメバチの仲間がいること、観察する時はどんな注意をしなければならないかの注意書きが必要なのだと思います。 この場所は、そんな夏の昆虫たちを観察できる数少ない場所です。 雑木林の林床の植物を保護したり、崖面の土が崩れるのを防いだりするために樹液レストランへのアクセスを禁止したり、近くに巣がある林内への立ち入りを禁止する場合の注意看板とは別の扱いにするべきだと思います。 手摺りにヨコズナサシガメの幼虫を見つけました。 ウスバカゲロウがいました。 夜の昆虫観察の時に夢中になったアリジゴクの成虫です。 ピクニック広場の草地には、種子をつけたヤブミョウガ、タケニグサ、ウマノミツバなど、蕾や花をつけているイノコヅチ、ミズヒキ、キンミズヒキ、キツネノマゴなど、 ヤマトフキバッタ、アオバハゴロモ、カメムシ類幼虫などに出会いました。 チヂミザサが咲いていました。 ホタル・ランタンにクモが巣をつくっていました。 カマキリの脱殻を見つけました。 ホタルの里では、イネ、ミソハギ、セリ、ノカンゾウ、ノブドウ、ジュズダマ、アメリカセンダングサ(帰化種)、ヌスビトハギ(大部分が切られていましたが)、クサギ、イノコズチ、コバノカモメヅル、ユウガギクなど、 実ではミヤマシラスゲ、オニスゲ、ヤブミョウガ、コガマなど、 沢山のオオシオカラトンボやシオカラトンボ、オニヤンマ、ナガサキアゲハ、キタキチョウ、ヒメウラナミジャノメなどに出会いました。 田圃の稲は花の盛期を終えてオジギを始めた穂もありました。 少し早目ですが、戸隠不動尊跡でお昼のお弁当にしました。 木陰は風が抜けています。 ショウリョウバッタ、ナガサキアゲハ、ジャコウアゲハなどに出会いました。 芝生広場に移動しました。 ヒグラシ♂が捕まりました。 カブトムシ♀とコクワガタ♂が捕まりました。 やっと、夏の里山を代表する生物に出会えた感じがしました。 初めに見つけた梅原先生はすっかり少年に戻っていました。 昼間の里山でカブトムシとコクワガタに出会えたことで盛り上がっていましたが、帰途に着くことにしました。 タマムシの死骸を拾った子どもがいました。 アカボシゴマダラが捕まりました。 活動室に戻って、出会った生物を書きだしました。 まずは、志歩先生の班です。 続いて、歩未先生の班です。 負けたくないと志歩先生の班からの追記も始まりました。 次に、両方に共通に書きだされた生物を見つけて赤線を付していきました。 次に、出会った生物の数を数えました。 両方の班が出会ったと記録された生物は28、志歩先生のチームだけ記録された生物は22、歩未先生のチームだけ記録された生物は40、総計は90でした。 大部分は両方で記録されるものと思っていましたが、大きく外れました。 次に、気分転換というわけではありませんが、全く違う、手を動かす活動を行いました。 カナムグラの葉を画用紙の上にのせて、上からコップの底で擦って、植物が持っている液だけで葉を写し取ろうという遊びです。 日頃、駆除に明け暮れているカナムグラですが、この日は役に立ってくれました。 完成した作品です。 最後に感想を聞きました。 以上 |
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