里山の自然学校2017 第8回 稲刈り


里山の自然学校2017
第8回《稲刈り》

【2017/10/2 更新】

日時 2017年10月1日(日) 10:00〜15:00 晴
場所 生田緑地 市民活動室、生田緑地の谷戸の田圃
参加(里山の自然学校3年生)大橋拓真、工藤千穂、佐藤晴奈、軸丸陽希
  (里山の自然学校2年生)猿谷明衣、鈴木美舟、上村勇翔、佐藤功一、中垣祐輝、福田公成
  (里山の自然学校1年生)中村一冴、和 朋花、渋谷茉奈、杉本大知、仲田千春、花岡澄空、
              本多琉惟、森村 玄、森村 舜、山下ねのは
                           20名(今年度登録参加者 22名、今回欠席者 2名)
  (卒業生) 田村 和
(水田ビオトープ班サポート)鈴木潤三、田村成美
講師 岩田臣生、岩田芳美、梅原和仁、神山幸雅、藤間X子、山本 晃           合計 29名

里山の自然学校2017年度第8回は稲刈りです。
生田緑地の谷戸は、オオミゾソバやツリフネソウが花盛りとなり、天候にも恵まれて、赤とんぼ(マユタテアカネ)が飛び、気持ちの良い収穫の秋を迎えました。

この日は、久し振りに、神山歩未さんが顔を見せてくれました。
彼女は、里山の自然学校の第一期生で、4年間参加した後、2009〜2014年度は講師メンバーとして活躍してくれ、2015年度からは酪農関連企業に就職して、北海道で暮らしていました。
里山の自然学校の卒業生なら、誰でも知っている歩未さんです。
3 年程の間に、すっかり大人の女性になっていて、驚かされました。
この日は稲刈りなので、挨拶だけにして、稲刈りに必要な用具を持って、谷戸の田圃に向かって出発しました。

この日は、朝早くに谷戸に降りて、堰の土嚢を一段下げておいたので、田圃の水は、畦沿いの溝に残っているだけですが、一般的な稲刈りのイメージとは異なり、 子どもたちは裸足になって、泥田に入り、稲を刈り、木道まで運びます。
例年だと、二人一組になって、一人が稲を刈り、一人が稲を運ぶ方法をとっていましたが、木道から離れてくると、泥田の中を歩いて稲を運ぶのに時間がかかるようになります。 相棒が稲を運んでいる間、稲を刈る人は待っていられず、自分で運びだしていました。
そこで、今回は、 3〜4 人を一組にして、稲刈りの二人に鋸鎌を渡し、一人は刈った稲を受け取る役、もう一人は稲を木道近くまで運んで、そこで待つ先生に渡す役とし、 チーム内で役割を交代しながら進めるように指示してみました。
どうなったでしょうか。

上の田圃の下の段の稲刈りが終わり、続けて、上の段の稲刈りに移りました。

木道の上では、刈られた稲を束ねる作業が忙しく行われました。
木道の手摺は、束ねた稲を仮置きできるので、運んでオダに掛ける作業は後回しにできました。

上の田圃の稲刈りを終わらせてから、勢いそのままに、下の田圃の稲刈りをすることにしました。
ところが、田圃の水を落としたつもりでいたのですが、田圃からの水路に、オオミゾソバの根茎が茂り、水は流れずに、辺りに溢れ、田圃の水は落ちていませんでした。
そこで、慌てて、この密生した根茎を引き千切り、田圃の水を落として、子どもたちが入れる深さにして、稲刈りを始めました。
堰に置いた手網には、次々に、アメリカザリガニ、ホトケドジョウ、ヌカエビなどが溢れ、水が流れてくれませんでした。
そこで、水が流れるように、網に入ったアメリカザリガニは掴み出して、先に駆除しました。
水の引いた田圃には、まだ無数のアメリカザリガニがいました。
8/17(木)に踏み倒して、泥上げをした畦のミゾソバは、すっかり繁茂し、目立たない小さな花を咲かせています。
生きもの優先の谷戸の田圃が、一番美しく輝いている季節だと思います。
下の田圃は、所謂、湿田で、深く、長靴でも、動いた拍子に、上から泥水が流れ込むので、子どもたちと一緒に活動するのは困難です。 稲を刈って、畦まで運ぶのも、その後のアメリカザリガニの捕獲も、子どもたちが頼りです。
ただ、黙っていると、稲刈りを放り出して、アメリカザリガニに夢中になってしまいます。
何しろ、こんな大きなアメリカザリガニが今でもいたのかと思わせられる程の大きさのマッカチンが沢山いたのです。

刈った稲は、やはり木道の上で束ねて、子どもたちが上の田圃まで運びました。

下の田圃の稲刈りも終えたところで、お弁当にしました。

午後は、稲束をオダに掛けることから活動を始めました。
木道の手摺に仮置きした稲束は、子どもたちがオダ場まで運びました。

オダ場は田圃の中ではなく、ミゾソバやツリフネソウが咲く、草地の端にあります。
稲束を掛け終えたオダには、PEシートを被せました。

オダ場に稲束を運び終えた子どもたちは、待望のアメリカザリガニの捕獲に夢中になりました。
稲刈りを終えた田圃の中で、泥まみれになって、アメリカザリガニを捕まえている光景を見た通りすがりの来園者からは、「絶滅危惧種だね」の言葉が漏れていました。
この日の活動では、上の田圃で 400弱、下の田圃で 600のアメリカザリガニを駆除しました。

活動を終えたところで集合写真を撮りました。

今年、谷戸の田圃の田植えは上手くできなくて、根づかずに消えた苗が多数あり、分けつも進まず、不作でした。
このためもあり、また子どもたちが力を合わせて頑張ったこともあり、稲刈りを速く済ませることができました。
一方、夏の間に、田圃には沢山のアメリカザリガニが育っていました。
子どもたちは、稲刈りをしながらも、アメリカザリガニを捕まえたくてたまらない様子でしたから、この機会に、思いっきりアメリカザリガニ採りに興じてもらいました。
このような活動は、どこでもできることではなく、誰もが初めて体験したことだったと思います。
この谷戸でも、毎年できるという保証はありません。
参加者は全員、全力で活動して、疲れ切ったことと思いますが、心には楽しい思い出が残っていると思います。



※第10回里山の自然学校「秋の里山」は 11/23(木)に変更しました。注意してください。

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