里山の自然学校2019
第 6 回《案山子づくりと生物調査》
【2019/8/4 更新】
日時 2019年8月4日(日) 10:00〜15:00 晴
場所 生田緑地 参加者 里山の自然学校 3 年生 2 名 杉本大知、森村 玄 里山の自然学校 2 年生 1名 小野寺花柑 里山の自然学校1年生 5 名 菊田悠太、畠山夏昊 (小学 5 年生 2 名) 佐藤朝陽、軸丸朝咲、原田天雅 (小学 4 年生 3 名) 8 名 アシスタント講師(卒業生) 佐藤晴奈、猿谷明衣、軸丸陽希 3 名 講師 岩田臣生、岩田芳美、梅原和仁 3 名 総勢 14 名 里山の自然学校第 6 回は案山子づくりです。 このプログラムは帰省する田舎が無い子どもたちのために、特別回として始めたものでしたが、正規のプログラムとして残っています。 ただ、案山子は一つだけにして、案山子づくりに参加しない子には、ザリガニ釣りによるアメリカザリガニの駆除をお願いしています。 案山子づくりをしたい人を挙手で調べたら、殆んど全員が案山子づくり希望で、ザリガニ釣りは一人か二人でした。 谷戸の中で、ザリガニ釣りのできる場所はハンノキ林上の池だけですので、ここにザリガニ釣りグループを残して、案山子づくりグループは活動可能な日陰に向かいました。 ザリガニ釣りは、現地で、刈り残してあるアズマネザサを切って、竿とし、エサはスルメを使っています。 竿と糸とエサを渡して、後は、自分で考えてもらうことにしました。 この池は今年、フナ?の持ち込みがあり、水の濁った状態が続いています。 アメリカザリガニは、楽しめるほどの数はいないのではないかと思っていましたが、釣り頃のサイズがそこそこ釣れました。 案山子づくりは、竹林下のデッキで行いました。 谷戸の谷底を微かに空気が流れているように感じました。 オニヤンマが飛んでいました。 里山の自然学校の案山子は短時間で制作できるように簡略化しています。 案山子づくりは、竹林から細めの竹を伐り出して使います。 案山子の体は長さ 3mほど、腕は 1m強ほどあれば充分です。 頭は予め作っておいた袋に籾殻を詰めていましたが、今回はイネワラを詰めました。 芯になる竹に頭を固定してから、シャツを着せた竹の腕を固定しました。 それからが、子どもたちの出番です。 デサインのキーになる顔は、皆で話し合って決めて、描きました。 髪の毛やアクセサリーに凝っていた時期もありましたが、時間がかかってしまうので、今回は止めました。 後は、手をつくり、ズボンを着せて完成です。 案山子づくりは少数の参加者しか出番がありませんので、参加しない子、アメリカザリガニと遊びたいという子は田圃で活動することにしました。 田圃のイネは、このところの日照と高気温によって急に勢いづいてきました。 田圃の中には 2〜4cm のアメリカザリガニが多数いました。 しかし、始めていいと言っても、子どもたちは畦の上に立っていて、なかなか始めようとしません。 気温は 31.9℃、直射日光が当たっていますので、こんなことをしていては危険です。 早く裸足になって、田圃に入るように促しましたが、女の子は長ズボンをたくし上げて、直ぐにも入りそうでしたが、男の子は、ズボンが汚れる、着替えが無いなどと言って、なかなか動きません。 それを無理やり入らせて、田圃の端の方を歩かせました。 最近は、上品な、大人しい子ばかりで、困ります。 夏の田圃に裸足で入る感触、暑さを忘れて、アメリカザリガニや、トンボの飛ぶ様子を目の前で見ることなどは、体験させてあげたいと思いました。 水に入っていれば、熱中症の心配は不要だと思ったのは勿論ですが。 田圃の周りの草地には、シュレーゲルアオガエルの幼体が多数いました。 田圃の中で、オタマジャクシ?を掬ったと見せてくれた子がいました。もう 8 月ですが、シュレーゲルアオガエルの幼生でした。 田圃には、シオカラトンボ♂とオオシオカラトンボ♂が縄張り争いをすることなく群れていました。 案山子づくりチームが完成した案山子を持って、田圃に現れましたので、案山子を田圃の上の段と下の段の間に立てました。 案山子の服は、今までの里山の自然学校参加者から寄付されたものですが、今回のアロハシャツは高級品です。顔は釣り合っているでしょうか。 木道上で集合写真を撮りました。 市民活動室に戻って、お弁当を食べてから、午後の活動は室内で、ファーブルを使って、花や葉を調べて、スケッチをしました。 次は、今までの里山の自然学校の活動についての感想文を書きました。 アメリカザリガニを 1 匹持ち帰りたいという子がいたので、生田緑地憲章の「持ち込まない、持ち出さない」の話、侵略的外来種アメリカザリガニの話をしました。 解散時刻まで、少し時間があったので、生田緑地の生物名称という枠でのしりとりゲームを行いました。 分かっている名前がなかなか出てこないことがよくありますので、年寄の頭の体操にもなります。 進行役は、卒業生のアシスタント講師にお願いしました。 市民活動室の外には、オオシオカラトンボ♀が来ていました。 皆に書いてもらった感想文の中から、一つを紹介します。 ///// 私が今までで一番楽しかったことは、田植えをしたことです。 自分で植えたイネが育つと思うと、とてもうれしいからです。 また、ドロがつめたくて、気持ちが良かったからです。 二番目に楽しかったことは、夜の昆虫かんさつです。 きもだめしをしたのがおもしろかったです。 もう一つ理由があります。 それは明るい所に集まる虫が分かったからです。 思ったよりたくさん来たので、おどろきました。 三番目に楽しかったことは、ヤゴの救出作戦です。 最初は、ヤゴをさわるのがこわかったけれど、最後の方は、きちんとさわれたので良かったです。 それから、ヤゴの種類や、それぞれの特ちょうをおぼえられたからです。 おしりが赤っぽいのがシオカラトンボ、とても大きいのがギンヤンマ、それいがいは赤トンボのなかまでした。 ///// 次回は、「夏の里山」です。 以上 |
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Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation