里山の自然学校2023
第11回《冬の里山》
【2024/2/11 更新】
日時 2024年 2月 11日(日) 10:00〜15:00 晴
場所 生田緑地、市民活動室 参加(里山の自然学校 3年生)久保田あかり (里山の自然学校 2年生)安達湊都、伊藤奏人 (里山の自然学校 1年生)早稲田壮真、佐野詩織、坂本慶悟、杉下睦樹、 ハラテックレオナルド翔太、山根浩敬 9 名(3人欠席) 卒業生サポーター 小野寺花柑 講師応援 伊澤高行 講師・事務局 岩田臣生 合計 12 名 里山の自然学校の春夏秋冬の里山体験では、昆虫に出会うことの少ない冬は、楽しくするのが難しい活動です。 今回は、次のようなことを考える植物の観察を行うことにしました。 @観察した植物が草なのか、樹木なのか、考えてみること 枯草にしか見えなくても、落葉した樹木である植物があります。 A種子で世代交代する植物か、別の手段による植物(シダ植物)かを考えてみること 種子があるか、観察しよう B落葉樹と常緑樹を比べてみること C今、咲いている植物はあるか、観察して考えてみること D樹木は伐ったら、どうなるのか? 考えてみること 観察するコースは下図の赤線です。 生田緑地整備事務所を出発して、谷戸の降り口から立入禁止区域になっていますが、この階段を降りました。 この階段の東側斜面の植物観察から始めました。 ここには、樹木には見えない樹木、種子をつくらないシダ植物、花をつけている樹木などがありました。 ヤツデの実がなっていましたが、今の子どもたちは豆鉄砲を知りませんでした。 ピクニック広場下では、アラゲキクラゲを観察しました。 萌芽更新地区の植生管理は、私たちが行っていますので、特別に、萌芽更新中の雑木林に入って、斜面を山登りしました。 樹木は伐ると、そこから芽を出して、枝となり、やがて、幹になって、独立した樹木になることを学習しました。これが萌芽更新です。 薪炭林では、この材を利用していましたから、萌芽し易いこと、成長が早いことなどから、コナラなどが重用されたので、この辺りの雑木林ではコナラが優占していると説明しました。 絶滅危惧種になっている常緑の草、タマノカンアオイを観察しました。 標本原産地が川崎の植物は、これだけだと思います。 まだ種子を残している草を観察しました。 ハンノキ林東側の尾根路から、伐採して玉切りしたナラ枯れコナラが沢山見えました。 ノキシノブの葉裏を観察したら、黄色の胞子嚢が並んでいました。種子をつくらない植物です。 ハンノキの樹冠は薄茶色に染まって、雄花が花粉を撒いています。 樹冠を飛ぶ野鳥が見えないと思ったら、上空を、オオタカが偵察飛行していました。 上の田圃下草地には、薄く、雪が残っていましたので、雪合戦?を 戸隠不動尊跡付近の見晴台に来ました。 この辺りのナラ枯れも酷く、ナラ枯れコナラを全て伐採したら、コナラが消えてしまいそうです。 戸隠不動尊跡で、集合写真を撮りました。 再度、立入禁止区域に入って、芝生広場に向かいました。 この辺りは、ナラ枯れ対策の枯損木伐採が作業途中なのかも知れません。 倒木、落枝が多いのも、アブラチャンの大枝の支えが外れているのも仕方がないとしても、保全のために竹柵を施してあった場所に、伐採材が放置されているのは問題だと思います。 芝生広場に出たところで、お昼のお弁当にしました。 お弁当の後、子どもたちは、広場で遊び始めましたので、芝生広場上雑木林の状態を見に行きました。 雑木林の冬木立は良い感じになりそうな様子でしたが、アズマネザサ刈り後の地面からは、5〜6cmのアズマネザサの伐り株が立っていて、 子どもたちを連れて歩くのは危ないと思いました。 何でしょうか、クヌギの梢に、何かついていました。 子どもたちは元気です。 ニホンカナヘビを見つけ出した子がいました。 寒さで動きが鈍くなっていたようです。 日向に置いたら、直ぐに、落葉の下に潜り込みました。 市民活動室に戻ることにしました。 この辺りでは、枯れていたのでしょうか、シデ類が2本、地上数メートルの所で折れていました。 市民活動室に戻り、1年間の里山の自然学校の感想を書いて、発表しました。 里山の自然学校のうち、一番楽しかったプログラムを尋ねたら、プールのヤゴの救出作戦が一番人気でした。 それから、今年度の里山の自然学校の修了証を授与しました。 里山の自然学校の開催中止が2回ありましたが、残る全ての回に出席した子が二人いました。 卒業生サポーターとして参加してくれた花柑さんと応援参加の伊澤さんには、感謝状を授与しました。 秋の里山を欠席した子には、生田緑地の谷戸の田圃で収穫した玄米を渡しました。 その後、解散時間まで、里山しりとりを行いました。 何とか、今年度の里山の自然学校をやり終えました。 |