生田緑地の谷戸の自然保全活動


田植え後の田圃管理
日時 2004年6月9日(水) 13:00〜13:30 曇
場所 生田緑地下の田圃
参加者 岩田臣生

 稲の緑が濃くなっている様に感じる。根が確実に張っている様だ。
 オタマジャクシは2cm程度になった。ホトケドジョウは5〜6cmのものは数尾確認したが、天候のせいか、動きが少なく、オタマジャクシもホトケドジョウも分かり難い。 色が水底の土の色と殆ど同じなのだ。
 アメンボは、3〜10mmと大きさもいろいろだが、数が多い。
 クモが、あちこちに巣を張り始めている。
 木道と田圃の間をヤマトシジミ(1)が飛んでいる。スジグロシロチョウ(1)も畦に降りている。
 田圃から少し離れたクサヨシの葉にアゲハモドキ(成虫、1)がジッと動かない。ジャコウアゲハにそっくりの蛾である。 蛾グループが注目している蛾の一つなので、いつか《生田緑地の蛾》便りで紹介戴けると思う。
 田圃の周囲の畦の草も伸び始めている。水田の水底に草の芽が増えている。まだ、双葉だが、様子を見て、草取りが必要だろう。
 根を取り除くのに苦労させられたイネ科の植物が茎の先端に花穂を伸ばし、開花した。植物班の吉田さんに見てもらい、チゴザサであることが分かった。 丁度、青少年科学館成川先生によるPCプロジェクタの講習会があり、その場で、顕微鏡の像をプロジェクタで投影するという方法で観察した。花を見ると、綿毛の様な赤紫色のメシベが可愛げである。 よく見ると、清楚な美しさを感じるが、木道から目を凝らしても分からないくらい目立たない花である。
 4月中旬に作業を開始した頃は、裸地となっていた木道東側も、ミゾソバなどが繁り、地面が見えない状態になってきた。 水路の途中2箇所に水勢を弱めるために倒木を置かせてもらっていたが、その溜まりは泥で埋まっていた。そこに集まっていたオタマジャクシの姿は見えない。 1週間前に確認した時には、後ろ足が出ていたのだが、どこに行ったのだろうか。

(上図)木道の西側、垣根の手前が田圃

(上図)木道の東側の木立

 待望のゲンジボタルの飛翔も漸く見られだした。ホタルの里では、亀岡さんの調査によれば、6月5日に2頭確認されたのが、今年の初確認である。
 昨年の生田緑地整備構想づくりに続いて、今年は《生田緑地整備の計画づくり》が進められようとしています。ここのホタルが昔から自生し続けてきたゲンジボタルであるという意味を大切に考えた計画づくりとなることを願います。


(上図)周辺のチゴザサの群落

(上図)チゴザサの花  


(上図) 6月 9日の田圃


   かわさき自然調査団の活動
特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation