生田緑地の生物多様性保全活動

上の田圃の下の草地、水辺の保全管理
日時 2017/3/16(木) 10:00〜12:30 晴
場所 生田緑地 上の田圃下の草地
参加者 岩田臣生、岩田芳美、鈴木潤三、田村成美



生田緑地では、稲目谷戸の田圃がアズマヒキガエルの繁殖場所として定着しています。
このアズマヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)が、降雨後などに、排水堰を越えて外に出てしまうことが起こります。 勿論、オタマジャクシだけではなく、トンボのヤゴ、ホトケドジョウ、センブリ類幼虫なども同様です。
これを何とかしたいと考えて、排水を受ける池(水溜り)を掘ったのですが、一向に湛水できません。 田圃も湛水には苦労してきましたので、驚くことでもないのですが、生物のことを考えれば、安定的に、水のある状態を保ちたいと思います。
そこで、水漏れ穴を見つけて塞ぐことを繰り返さなければならないと考えています。
今回の活動では、まず、地表に溜まっていた落葉や柔らかい泥を取り除いて、穴を探しました。
一つの大きな穴を塞ぐと水が溜まり始めて、他の水漏れ穴を見つけるのが困難になりました。
水の中に手を入れて、土を触って、穴を探すしか方法が無いのですが、水は冷たく、小さな池なのに、全域を探ることは諦めてしまいました。
池の水位は上昇していたので、この作業は中断し、暫く別の作業をしてから、水位の変化を見ることにしました。



田圃下の草地については、ヤマグワ、オギ、枯草などを片付けて、春の草の芽吹きを誘うことにしました。
しかし、既にカナムグラは双葉に留まらず、本葉もひろげようとしていました。


田圃下の池から、水があふれ出すまでにはなっていませんでしたが、どこから抜けて、どのように流れたのかは不明ですが、2m程離れた所から水が湧き出しました。
そこで、先に、その水を下方のオギが繁る辺りに誘導する浅い水路を掘り直しました。


それから、田圃下の池に戻って、水の状態を調べましたが、ある程度溜まってはいるものの、湛水する気配はありませんでした。
下方に流れ出した水量を考えれば、ある程度大きな水漏れ穴のはずですが、簡単には探し出せそうもありません。 この活動は、次回、行うことにしました。
一方、今回の活動で、田圃下の池の上側に一つの大きな棚田状の区域が見えてきました。
昔の谷戸の田圃の姿が見えてきたような感じがしています。
ここは、隣接している雑木林の木々が大きくなっているため、暗いのですが、水がヒタヒタしているような湿地を目指せると考えました。


暖かくなって、アズマヒキガエルが騒いでいるので、田圃を見てみました。
今年のアズマヒキガエルは、3/10 にオスの姿が見られるようになり、3/12 にはメスも現れて、蛙合戦が始まりました。
暴れ回るオスたちによって、メスの周囲は泥水状態になってしまい、産卵の様子は観察困難でした。
田圃の中には、紐状の卵が散乱していて、集まったメスの数を確認することは困難でした。
もう産卵は終わったものと思っていますが、田圃にはまだ、オスの姿がありました。
それどころか、活動中に、声が聞こえてきて、数えてみたら、20匹も残っていました。


帰り道に、ヒメカンスゲが咲いていました。

漸く、キブシが咲き始めていました。

ツノハシバミも咲いているようでした。


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