谷戸の水辺保全、セリバヒエンソウ駆除など(水田ビオトープ班) 日時 2018/5/3(木) 10:00〜13:00 曇 場所 生田緑地 湿地、上の田圃地区、下の田圃、ヨシ原 参加者 岩田臣生、岩田芳美、鈴木潤三 川崎には大雨、強風注意報だ出ていましたが、雨が上がったので、水の状態を点検して、必要な補修を行うことにしました。 ハンノキ林ではキビタキが鳴いていました。 クワゴマダラヒトリの幼虫が見られました。生田緑地では、8〜9月に成虫を確認しています。 参照/ 川崎市生田緑地における20年間の蛾の記録(第7次川崎市自然環境調査報告書) 大雨の後では水の流量が多いので水漏れがあっても分かり難いのですが、湿地の水は問題無さそうでした。 植物の繁茂は旺盛で、水辺には、オニスゲ、ゴウソ、ミヤマシラスゲ、コウガイゼキショウなどが、開花、結実していました。 ここには絶滅危惧種 2種を保護管理していますので、その周りのミゾソバ、チゴザサなどの草むしりを行いました。 辺りには、シオヤトンボ♂が飛び、スゲ類の葉にトゲヒシバッタ、タデマルカメムシなどが、咲き誇る帰化種ハルジオンにヤブキリ幼虫?などが見られました。 この湿地の水を水流につなぐ水路部分からの水漏れがありましたので、これを塞ぎました。 この湿地地区には、元の地主さんが田圃を諦めて畑への転用を行った時に講じた排水管等などが残っていましたし、その他の得体の知れない穴が開いていました。 多分、それらを全て潰して、一本のオープンカットの水路にしないと、生きものが往復できる安定した水路にはならないのだろうと思います。 次に上の田圃を点検することにしました。 途中の木道の手摺の上に、大きくて派手な毛虫を見つけました。 これは、蛾類研究グループの野澤さんから、クロモンドクガの幼虫だと教えていただきました。 生田緑地では、6〜9月に成虫が確認されている蛾です。 参照/ 川崎市生田緑地における20年間の蛾の記録(第7次川崎市自然環境調査報告書) ヒメヒゲナガカミキリもいました。 上の田圃地区では、先ず、導水路が木道の下を通過する部分のパイプを 1本追加して 2本にしました。 上の田圃の上の段の土嚢堰を少し高くしました。 下の段の水位は回復していましたが、更に、水漏れがありそうでしたので探して補修し、水面から出ていた土を広げようとしたら、 シュレーゲルアオガエルの卵塊が出てきました。 今回は合わせて 4つの卵塊を下の段で見つけて、畦に凹みをつくって納めました。 畦にはトウバナが咲き始めていました。 上の田圃下の水溜まりづくりも急務ですが、今回はメガネ池に向かう水路の流れの確認のみで済ませました。 草地には、ヤマサナエがいました。 下の田圃の流量は少し多すぎるぐらいでした。 下の田圃地区にも、ヨシ原の池にも、シオヤトンボ♂がいました。 下の田圃地区〜ヨシ原地区のヨシの新芽も伸び始めましたので、そろそろ草刈りをしなければなりません。 帰り道、紅い実を沢山つけたウグイスカグラが目につきました。 ●気になった事 2018/5/3/////////////////////////////////// ピクニック広場東の階段の山側は観察会を意識した保全管理を行っている場所です。 特に、ハンショウヅルについては、花を咲かせるために、冬期に刈ってしまわないように注意してアズマネザサ刈りなどを行っています。 この日は、咲いていたはずの花が無くなっていたり、保護している斜面に足跡が残されているのが確認されました。 生田緑地の来園者が増えるにつれてマナーの悪い来園者も増えています。 特にゴールデンウイークには、動植物を採集することを悪いことだと思わない人が増えるようです。 生田緑地の望ましい利用を考えている皆さんには、来園者を増やすことだけではなく、マナーの啓発についても同時に考えていただきたいと切に願います。 見頃の花を取ってしまえば、他の人は楽しめなくなってしまいます。 シーズンに応じた注意看板やマナー啓発のためのパトロールなど、是非、ご検討いただきたいと思います。
かわさき自然調査団の活動
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