生田緑地の生物多様性保全活動、

上の田圃の代掻き、下の田圃付近のヨシ刈り、湿地地区の水辺保全(水田ビオトープ班)
日時 2018/5/22(火) 10:00〜13:00 晴
場所 生田緑地 上の田圃地区、下の田圃地区、湿地地区
参加者 岩田臣生

上の田圃の代掻き
谷戸の脆弱な生態系にとっては怪物でしかないカルガモ(オス、メス)がシュレーゲルアオガエルの産卵時期になると田圃にやってきます。
この日も、湛水した田圃の中を泳ぎ、我が物顔に採餌していました。
田圃の上をクロスジギンヤンマ、シオカラトンボ(オス、メス)が飛んでいて、縄張りを主張しあっているようでした。
上の田圃の上の段の代掻きを行い、発芽していたミゾソバを泥の中に鋤き込み、下の段からの大きな水漏れ 2ヶ所を塞ぎました。
田圃周りに生えていたヨシは刈りました。
カルガモにやられたのだと考えていますが、シュレーゲルアオガエルの卵塊がいくつか千切れた状態で水面に浮いていました。
アズマヒキガエルのように塊りにはななっていませんが、シュレーゲルアオガエル幼生が水底に確認できます。
一通り代掻きを終えたところで、下の田圃に移動しました。


下の田圃付近のヨシ刈り
下の田圃にはクワイが復活して展葉していました。 やはり、イモを掘り出してしまわないと駄目なのかも知れません。 しかし、今日は、下の田圃に入る気にはなれませんでしたので、木道近くのヨシ刈りを少し進めておくことにしました。
ヨシの茂みの中には、ベニカミキリ、ウラナミアカシジミがいました。
しかし、直前に、大勢かかって、機械で、隣接民有地のヨシ刈りをしている場面を目の前で見させられましたので、 一人で、ミゾソバに与えるダメージを考えながら、一本一本、ヨシを刈り取っていることが馬鹿らしく思えてきてしまいました。
元々、ホタルの里整備事業完了後の管理として業者発注された草刈りが来園者のクレームを受ける内容であったため、北部公園事務所と協議して、 水田ビオトープ班が植生管理を行うことにしたのです。
指定管理者にやらせてくださいと言われても、彼らが自然を保全するための作業をしている現場を見ていませんので、 現場の自然を理解して、数か月先の景観をイメージしながら作業することができるのか疑問なのです。
雑木林ならまだしも、水辺や湿地の活動を任せてしまうことはできません。


湿地地区の水辺保全
竹林側から湿地地区に入る水流が橋の下で消えていたので、穴を塞いで、湿地地区内に水が入るようにしました。
ウツギが満開で、オオスズメがパトロールしていました。
2段目のオニスゲは、一段と繁茂しているように感じました。
ミズニラ 3株は元気でした。覆い被さっていたコウガイゼキショウは抜き取りました。
シオヤトンボ(オス)が休んでいました。
クマノミズキの蕾が目立つようになりました。


日曜日の田植えは可能な状態になっていると思いましたので、自然観察を楽しみながら引き上げることにしました。

   かわさき自然調査団の活動
特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for nature Research and Conservation