生田緑地の生物多様性保全

奥の池 (B04) の保全管理活動
日時 2018/12/16(日) 10:00〜12:30 曇
場所 生田緑地 奥の池地区 B04
水田ビオトープ班参加者 岩田臣生、岩田芳美、田村成美
  里山倶楽部 B 参加者 吉澤正一

奥の池の水質は一時期非常に悪くなり、園路を歩いていても悪臭を感じたり、ウシガエル幼生も見られなくなって、対策を検討し、初めての掻い掘りを 2014 年度末に実施しました。
その後、ウシガエルの鳴き声が聞かれるようになりましたが、トンボなど水生生物が復活した様子はありませんでした。
中央広場から岡本太郎美術館に至る園路脇にある池であり、多摩丘陵の谷戸の湧水を感じられる場所として、澄んだ水を湛える池であってほしい、 こうした環境の水域に棲息するトンボ類に出会える池であってほしいと思う来園者は多いと思います。
そのためには更に水質を改善する必要がありますので、生田緑地自然環境保全管理会議に問題提起し、神奈川県水産技術センター内水面試験場の勝呂専門研究員に相談し、 毎年、底土の掻い掘りまたは日干しが必要という意見をいただきました。
そこで、生田緑地の谷戸とホトケドジョウを守る会の今月の活動に合わせて、日干しをする計画を立てました。
池の中の落枝の回収、生物調査で採集されたホトケドジョウ以外の生物の日干し期間中の保護、日干しの施工は、公園の維持管理作業として指定管理者が実施すべきことと思いますので、 生物調査・保護活動のグループと生田緑地の作業グループとが、奥の池で同時に活動することを調整しました。
実際に活動してみることで、段取りの問題点も見えましたので、日干しが進んだ所で、反省会を行って、改善すべき点を確認する必要があると思います。

池の排水が始まっていなかったので、開始を指示しました。

水位が下がって採集調査可能になりましたが、落葉が水面を覆っていたので、水田ビオトープ班は落葉や落枝の回収を始めました。

下の池の採集調査も始まりましたので、私たちも手網を使って、楽しませていただきました。

調査グループは調査を終えて昼休みに入りましたが、まだ池の水は涸れていませんでしたので、 日干し期間中、モツゴやヌカエビを保護するために、下の池の隅に水溜まりをつくりました。
計画としては、完全に水が引いてからと考えていましたが、それでは帰ることができません。
そこで、暫定的に仮の保護池をつくり、個体数調査終了後に放流しておいてもらうことにしました。
その保護池をジョレンで掘りました。

何とか形ができました。
まだ水位差が小さいので、溢れた水が盛り土を削っていませんが、柔らかい泥を盛っただけなので、下の池の全面が涸れる頃には削られてしまうでしょう。 後は、補強しておくと言ってくれた生田緑地の谷戸とホトケドジョウを守る会の榎本さんに任せることにして、帰りました。

   かわさき自然調査団の活動
特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for nature Research and Conservation