谷戸の水辺保全など 日時:2020/9/1(火) 10:00〜13:00 場所 生田緑地 湿地地区(B05)、上の田圃地区(B06) 参加者 岩田臣生 この日は、谷戸の水の状態を観察し、上の田圃の導水路を流量調査可能な状態にすることを目的に、谷戸に降りました。 気温が低い予報だったので、活動は可能と考えました。 ハンノキ林のタマアジサイは、明るくした効果か、活力が回復してきたようです。 このところ水漏れを繰り返していた湿地地区(B05) の状態観察から活動を始めました。 竹林下水流が、区域に入る手前の橋の下で水漏れを起こし、沢に流れ出していて、区域内には流入していませんでしたので、まず、この穴を埋めました。 区域に入って直ぐ、区域内の水流が 2 段目から 3 段目に移る所で、竹林側に大きな穴が開いていて、そこから沢に流れ出し、3 段目には水が流れていませんでしたので、この穴を塞ぎました。 次に、湿地地区全域の水流を調べましたが、水面は広がって、特に問題はありませんでした。 ツリフネソウがチラホラ、咲き始めました。 ここには多様な植物が繁茂していて、良い状態にあると思うのですが、公園の夏草は刈られているのが良い状態だと考えている人にとっては、木道上から眺める夏草の茂みは、 怠慢な管理の結果だと思うのだろうと、少し気になりました。 上の田圃地区に移動しました。 上の田圃への導水路は水面が消えて、溜まった土砂の上に、鮮やかなアライグマの足跡が沢山残っていました。 作業は、先ず、水環境調査のための土嚢堰から木道下に置いたパイプまでの間の泥上げを行いました。 次に、土嚢堰の上側 10mほどの範囲の泥を上げ、畔を補強し、土嚢を調整して、堰上の水深を深くすることにしました。 そうしておいてから、もう一度、土嚢堰と木道下パイプとの間の泥上げを行いました。 それだけ時間が経ったのに、まだ堰下に水が流れて来ませんでしたので、調べてみると、堰上の水路脇に大きな穴が口を開けていました。 イネワラ 1 束使って、この穴を塞ぐと、直ぐに、土嚢堰から水が溢れ出しました。 調査用の竹の樋が見つからなかったので、調査を試してみることはできませんでしたが、バケツを置く場所は再度掘っておきました。 と言っても、直ぐに、軽い土砂が流れ込んで埋まってしまいます。 そんなことをしていたら、背中から、「水が出るようになったね。手入れをしてくれる人がいるので、水があることを楽しめる。有難う。」などという声をかけられました。 単に、田圃に水を引いているだけの水路でしたが、この流れを楽しんでくれている来園者もいることを知りました。 確かに、ホトケドジョウが泳いでいるところを観察できたりもしますから、水路の岸辺の植生にも、少し気を使った方がいいかも知れません。 流量は少ないのですが、小さな水音が心地よく響くようになりました。 後は、水環境調査担当者に工夫してもらうことにしました。 初夏の日照不足を心配していましたが、暑い夏が始まってから、急に出穂し、穂が重くなりつつあるようです。 下の田圃の様子も見て置くことにしました。 田圃周りの草が繁茂していて、水面は見られませんでした。 繁茂したオオミゾソバの葉上に、イチモンジセセリ?がいました。 しかし、残念ながら、ヒメギスは鳴いていませんでした。
かわさき自然調査団の活動
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