生田緑地の生物多様性保全活動

水辺保全など
日時:2020/10/15(木) 10:00〜12:00 
場所 生田緑地 ハンノキ林地区、湿地地区
参加者 岩田臣生、岩田芳美、鈴木潤三、田村成美

いつ雨が降ってもおかしくない、すっきりしない天気でしたが、手分けして、ハンノキ林の水辺保全活動を行いました。
秋に行っている水流の保全活動で、連続する水溜まりとして、開放水面をつくります。
A07-04〜05 の水流は、10/13(火) に手を入れたハンノキ林西の池の堰下からの流れで、何年も繰り返し行っていることで、水溜まりの形状は残っています。
畔部に落枝などを追加して補強しながら、水溜まり部の泥上げを行います。
ここは、活動経験も積んでいる二人に任せました。
途中、オオスズメバチが来ていたために避けた場所があったようですが、問題ありません。




A07-03, 07 の水流は、様々な木の根が絡み合っていて、簡単には、泥上げ、水溜まりづくりをさせてもらえない場所です。
A07-03 と A07-07 を分けている木道の直上に土嚢を並べて、少し広い範囲で湿地に戻す方法を考えてみたりはするのですが、必要な土嚢の個数を考えるとなかなか手を出せません。


A07-01 から A07-02 にかけては、私が活動しました。
ハンノキ林上の池からの流れが入る A07-01 には、水辺にユウガギクが咲いていました。

ハンノキ林の保全活動を始めた 2007 年に、A07-01 を湿潤な状態にするために、ハンノキ林上の池の水を流す浅い水路を掘りました。
この水路の水は、概ね順調に、2009 年に掘り始めたハンノキ林の中央部の水溜まりに流れるようになりました。
今回は、この水流をハンノキ林の中央部に延伸させることを考えるために、この水流沿いのアズマネザサを刈り、状態を確認しながら水路の泥上げを行い、 最近涸れているかも知れないと思っていた水溜りの湛水を目指しました。
ガマズミの根元付近のアズマネザサの茂みを刈ったら、高さ 1〜1.5 mのメギが現れました。
メギは、コトリノボラズ、ヨロイドオシなどの別名がある、鋭いトゲのある落葉低木です。
関東地方以西に分布し、市内では麻生区と多摩区の数ヶ所で見られます。

ガマズミは疎らに赤い実と虫こぶ「ガマズミミケフシ」となった実が見られました。

ナルコユリの実が熟していました。

水流は辺りを潤しているようでしたが、傾斜が急になる辺りから、アズマネザサの根の中に隠れるようになっていましたので、水面が連続するように手を入れました。



東側の斜面下の水流も、手入れを要する状態に見えましたが、冷たい小雨が降り出したので、この日の活動は終わりにしました。

また、湿地地区のツリフネソウが実の季節となったので、カナムグラ刈りを再開しました。
これは、カナムグラの種子散布を押さえるためです。
ツリフネソウの花を巡って飛び回っていたホウジャクの数は減って、この日はマルハナバチが目立っていました。
オオカマキリも活動していました。


  かわさき自然調査団の活動
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