生田緑地の生物多様性保全活動

ハンノキ林のアズマネザサ刈りなど
日時:2021/3/11(木) 10:00〜13:00 
場所 生田緑地 ハンノキ林(A07)
参加者 岩田臣生、岩田芳美、鈴木潤三、田村成美

ハンノキ林の植生管理については、高木層をハンノキが、草本層をミヤマシラスゲが優占し、湧水の流れが湿地を形成し、様々な水生生物が棲息するハンノキ林を目標植生としています。
ハンノキ林と林床の湿地を保全するために、流入する湧水を広げること、水流は渇水期にも水溜まりが残っているようにすること、この二つの活動を進めてきました。
ハンノキ林の樹林としての保全については、林内を明るくして、ハンノキの稚樹が育つ環境をつくる方向で活動してきました。
ただ、林内を明るくするためには、ある程度の高木の択伐が必要だと思うのですが、伐採してもよい高木の選択は難しくて、南端部のアカメガシワなどを除伐して以降、なかなか進んでいませんでした。
それが、ナラ枯れが始まったことで、ハンノキ林に入る光は増えて、林内が少し明るくなりました。
周囲の大きな樹木を減らすことは、考えてはいたものの、実行できませんでした。
ハンノキ林では、このナラ枯れを好機と捉えて、周囲の樹林の隣接域の手入れを行うことも課題になると思います。
林床のアズマネザサは昔に比べれば弱っていますが、明るくなることで、元気になってしまう可能性もあります。
ハンノキ林上の池に染み出す湧水は非常に少なくなっていて、何故か澄んでいません。
繁殖のために集まっていたアズマヒキガエルは、卵塊を残して引き上げました。
林内を流れる水流は流れを感じさせるだけの流量がありませんが、林床のかなりの部分は湿った柔らかい土になって、湿地らしく、長靴が潜るようになっています。
今回は、アズマネザサ、ノイバラ、同じように棘だらけの植物?、キヅタ、シャガ、キチジョウソウなど、林床に広がっている植物を抜いたり、刈ったりしました。
ミヤマカンスゲはすっかり優占してしまったので、少し除草した方が良いと思います。
ウグイスカグラの稚樹が沢山、開花していました。
ジロボウエンゴサクが発芽し始めていました。








キブシの花が開き始めました。

直射日光が当たる場所で、ヤマルリソウが咲き始めました。

ウグイスの声が聞かれ、キタキチョウやテングチョウが飛んでいました。


かわさき自然調査団の活動

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