上の田圃の水漏れ補修と田圃下草地の水辺保全、ハンノキ林西の池の水辺保全、ハンショウヅルの保護など 日時:2021/4/6(火) 10:00〜14:20 場所 生田緑地 上の田圃地区(B06)、ハンノキ林地区(B05)、ピクニック広場地区(A05) 参加者 岩田臣生 この日は、一人だけの活動でしたので、谷戸の水辺を見て回って、課題を整理したいと考えました。 そうは言っても、2 月から解決できずにいて、前回の活動でも手を入れた上の田圃の保全から始めるつもりで、 ジョレン、スコップ、オノ、イネワラなどを背負い籠に入れて、谷戸に降りました。 上の田圃に近づいても、既に聞こえていたはずのシュレーゲルアオガエルの声がしないと思ったら、上の段にも、下の段にも、カルガモの番(つがい)、合計 4 羽が餌を漁っていました。 このカルガモや、オタマジャクシを観察したり、写真を撮ったり、入れ替わり立ち替わりに来園者が来ていました。 カルガモは、シュレーゲルアオガエルが産卵に集まるころになるとやってきて、畦の壁の凹みにある卵を食べてしまうので、竹の枝葉を置いたり、防鳥ネットを張ったりした時もありますが、 なかなか大変な手間がかかるのに、余り役に立たなかったので、諦めて、今では、自然に任せています。 上の田圃の下の段からのオーバーフローが見たかったのですが、土嚢堰の下の水溜まりに、オタマジャクシが泳いでいるだけでした。 土嚢堰の少し雑木林側の畦の外壁から水が流れ出ていました。 これは、畦の内側を探って、水漏れ穴を数個見つけて、一つ一つ、イネワラで補修して、畦の外側に流れ出していた水が止まったことを確認しました。 この結果、僅かに水位が上昇して、その高さにあった小さな穴から、また水漏れを起こすか、或いは、土嚢堰からオーバーフローしてくれるかだと思いますが、 田圃下草地の水辺づくりにかかることにしました。 田圃下草地につくってきた水辺を見ると、ほんの一部に水面が見られるだけでした。 田圃の下の段からの排水を流し落とす水路には、幾つもの穴が開いていました。 そこで、これらの穴をイネワラで塞ぎ、途中の 2 箇所に土嚢を置いて、水路を階段状にしましたが、水が流れていないので、想像に過ぎません。 沢から少しだけ、水が入るようにしている水路の段差部にも穴が開いていて、そこで水が消えていたので、ここは土嚢をつくって、補修しました。 2008年に掘った池は水漏れを繰り返していて、まだ安定した池にはなっていません。 一度、改めて、泥の部分を掘り上げて、状態を確認して、大雨時に田圃から流された生きものを受け入れるための池をつくり直す必要があると思っていますが、・・・。 この日は、水漏れ穴と思われる所に、イネワラを詰めて、良しとさせてもらいました。 池より下流側は、少し様子が変わっていて、新たな水の湧出口ができていました。 そこで、これに対応する形で、水溜まりをつくり、下流につなぎました。 更に下流側は、メガネ池近くまで、涸れた水路の水漏れ穴を塞ぐ活動を続けました。 一通り、水漏れを起こしそうな場所を補修してから、田圃に戻りましたが、まだ土嚢堰からのオーバーフローは始まっていませんでした。 やはり、新たな場所から水漏れが起こっているらしいと思いましたが、気持ちが萎えていたので、この日の上の田圃地区の活動は止めて、ハンノキ林に移動することにしました。 田圃下草地は一面のスギナの原になっていました、点々と、セリバヒエンソウ、キツネノボタンなどが咲いていました。 ハンノキ林地区では、二つの活動を考えていました。 一つは、伐採して玉切りにしてあったコナラのうち、残っていた直径 60cm の材の薪割りを試すことです。 直径 30cm のコナラの玉切りは薪割りできましたが、直径 60cm のコナラは、村国 1.5kg では歯がたちませんでした。 ただ、カシノナガキクイムシは、外側 10cm 程度の辺材に限られていて、心材は未だ非常に硬く、まだまだ倒れるような状態ではなかったのだと思いました。 このような大径木の場合は、クサビ金矢とか、ねじれクサビなどが有効なのかも知れないと思いました。 周辺地域にカシノナガキクイムシ成虫が拡散することを防ぐために、冬期の薪割りによって、幼虫期のカシノナガキクイムシを殺すことも、一つの対策かも知れませんが、 ここまでの大径木については、一人の高齢の市民が行わなければならないこととは思えません。 後から考えてみると、辺材部分を剥がすように削り落として、砕いてしまうことで充分だろうと思いました。 このコナラが立っていた所には、コバノガマズミ?が咲いていました。 もう一つの活動は、ハンノキ林西の池の水位を上げるために、土嚢堰の土嚢を追加することです。 土嚢堰を二つ追加したことで、流れが止まりましたので、水位が 2cmも上がれば、また流れ始めると思います。 ハンノキ林の林床には、ツボスミレやジロボウエンゴサクが広がって咲いていました。 次に、ピクニック広場東階段の山側のハンショウヅルの支柱を追加しました。 古い支柱は外そうとしましたが、ハンショウヅルがしっかり巻き付いていましたので、今回は放置しました。 ハンショウヅルは、既に、小さな蕾をつけていました。 |