生田緑地の生物多様性保全活動

上の田圃地区の水辺保全など
日時:2021/4/27(火) 9:30〜14:00 
場所 生田緑地 上の田圃地区
参加者 岩田臣生

田圃については、先週木曜日(4/22)に代掻きを行い、排水堰からのオーバーフローを確認できたので、後は、田植え直前の代掻きを行えば良いと判断していましたので、 この日は、長い間の懸案だった田圃下の池の水漏れを止めて、常に水がある池にすること、そして、 増えてきたノカンゾウの花を楽しめるように、ノカンゾウ周りの草むしりをしておくことを考えて、谷戸に降りました。
谷戸では、ウグイス、キビタキ、ツツドリ、そしてシュレーゲルアオガエルなどの声が聞こえていました。

上の田圃に着いて驚いたのは、田圃の水が少なくなっていて、土面が現れていたのです。
排水堰および周辺からの水漏れは無かったので、上の段など、最近水漏れ補修を行っている場所を点検しましたが、特に変化はありませんでした。
4/24(土)に里山倶楽部<セリバヒエンソウ駆除>の時には、湛水していました。
水量が急減する原因は、大きな穴が開いて漏出する以外には考えられません。
一通り点検しましたが、直ぐには、解決策が思いつきませんでしたので、予定していた田圃下の活動を、先に、行うことにしました。


田圃下の池には僅かに水が残っていましたので、湛水した池にできる可能性はあると思いました。
そこで、先ずは、ジョレンを使って、底に溜まっていた泥を掻き出しました。
それから、水漏れ穴を見つけて塞ぐことにしました。
作業をしていると泥水が溜まってきて、水漏れ穴を見つけるのは困難になりました。
全ての水漏れ穴を塞げたとは思えませんでしたが、水が溜まってきたので、この日の池づくりは終了としました。
今後も、これを繰り返していれば、いつかは、最も重要な水漏れ穴を見つけて解決できるだろうと思います。


この池から草地末端のオギの群落がある辺りまでは、水路を掘り、水辺づくりを進めています。
この水路も水漏れが激しいので、水を流しながら、水路沿いの草刈りを行いました。
春になって、田圃下草地には、一面にスギナが広がっていましたが、今では、その上を覆うようにヤエムグラが繁茂、開花していて、後を追うようにカナムグラが伸び始めていました。
ノカンゾウや、ミヤマシラスゲなども、小さい群落ではヤエムグラが覆っていました。
そのヤエムグラの上に、アオジョウカイがいました。

この草地は、湿潤な草地として管理していますが、ヤマトシジミ(オス)が草間にいました。

ノカンゾウは、かなり広い範囲にあることがわかりました。
今回は、生育を阻害していると思われるヤエムグラ、カナムグラ、外来種と思われるイネ科植物などを、気がついた範囲ですが、草むしりしました。
昨年までは、ツリフネソウの開花保護のためのカナムグラ刈りだけを行っていましたが、今年からは、ノカンゾウの開花も意識して、草むしりを行ってみようと思います。
草むらには、顔なじみのクロハネシロヒゲナガがフワフワと飛んでいました。
ムラサキシジミもいました。
また、フトコシジロハバチと思われるハバチもいました。
春から夏の活動では、今まで知らなかった生きものとの出会いがあります。




一休みしてから、改めて、田圃を湛水するための方法を考えましたが、諦めました。
シオヤトンボ(メス)がオダに止まりました。アゲハチョウ、アオスジアゲハ、スジグロシロチョウなどが観察されました。



湧水の流量が減っているのであれば、湿地地区も気になりますので、調べておくことにしました。
湿地地区の水は、多くはありませんが、生きものに大きな問題を与えるような状態ではありませんでした。
保護育成している植物は成長していました。
状態観察をしていたら、クロセンブリが飛んで来て、腕に止まりました。
シオヤトンボ(オス)、ツバメシジミ(オス)などもいました。



トモエソウ保護、セリバヒエンソウ駆除など
日時:2021/4/27(火) 9:30〜14:00 
場所 生田緑地ピクニック広場、萌芽更新地区下 
参加者 岩田芳美

今日も、プランターで発芽させたトモエソウのうち、10cm以上に育ったものを、元々あったピクニック広場のトモエソウの近くに移植しました。


それから、萌芽更新地区下の園路沿いのセリバヒエンソウ駆除を行いました。
木道の際の活動なので、いつものように、来園者が、何をしているのか、職員なのか、お疲れさん、・・・などと声をかけてきました。

田圃の様子を見に行った時は、いつものように、チダケサシ周りの草むしりもしました。
帰り道の萌芽更新地区下では、園路の斜面側のセリバヒエンソウ取りにも、少し手をつけました。
サワフタギが満開になっていました。
カラスアゲハが飛んでいました。
前任の指定管理者であった富士植木の大畠さんがつくってくれたベンチが撤去されていました。
このベンチは、田圃や湿地からの帰りに、必ず、一休みする場所だったので、残念です。


ピクニック広場地区のベンチでも一休みしてから生田緑地整備事務所裏に戻るのが常になっていますが、 何と、ベンチの下に出ていたアズマネザサの葉裏に、チョウの蛹のようなものがありました。

この蛹は、テングチョウだと思うと茅ケ崎の岸さんからメールをいただきました。

ピクニック広場東階段のハンショウヅルの辺りから、おばさん数人の大声が聞こえていたので、気になって、観察途中で諦めて、ハンショウヅルの場所に急ぎました。
ハンショウヅルの花が開いたので、スマホで撮ろうと、どれが良いかなどと騒いでいたらしいことが分かりました。
ツルが絡めるように支柱を立ててあるので、斜面に入ることは無いと思いますが、階段から降りていたので、止めるように注意しました。
ここには、絶滅危惧種が生育するので、それも気になります。

かわさき自然調査団の活動

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