生田緑地の生物多様性保全活動

谷戸の水辺保全とオダ場の草刈り
日時:2021/9/14(火) 9:30〜13:00
場所 生田緑地 湿地地区、上の田圃地区
参加者 岩田臣生

もう直ぐ稲刈りですので、オダ場の草刈りをして、設置したままのオダが使えるかどうかの確認をしておくことにしました。
勿論、その前に、水辺の状態を観察して、必要があれば水漏れ補修をしておかなければなりません。
谷戸はツリフネソウの花が増えてきましたが、同時に、カナムグラの雄花も目立つようになりました。
湿地地区上のデッキのベンチに荷物を置いておいて、竹林側から入ろうとしたら、早速、小橋の下で水が消えていました。
湿地地区に水を引き込む前の状態に戻っていたのです。
この穴にイネワラを詰めて、土で覆い、流路部の泥上げを行って、湿地地区に水を入れました。
次は、湿地地区 2段目の末端近くの水漏れ穴を塞ぐことです。
この穴から漏れた水は 3段目に流れ出しているのですが、これを塞いで、端部まで水をまわして、土嚢堰経由で 3段目に流したいのです。
この穴は、イネワラと土嚢で補修しました。
辺りのツリフネソウの花は数を増してきました。


明るい場所では、カナムグラが開花期を迎えて、ツリフネソウの上にマント状に広がって、雄花を咲かせていました。


ツリフネソウの花の数が増えて、コバノカモメヅル?、ノアザミなどの花が咲いていましたが、雨雲が低く垂れていたせいか、キタキチョウが 1頭見られただけで、昆虫の賑わいがありませんでした。

苗木畑を覆っていたカナムグラは引きはがしましたが、クヌギは確認できたものの、ヤマザクラは見つかりませんでした。
地面には、ハシカグサが広がって、小さな白い花を咲かせていました。

ツリフネソウの葉上に、褐色系のオオカマキリがいました。


一通り、水漏れ補修を済ませ、カナムグラ刈りにも少し手をつけましたが、優先すべきは、オダ場の草刈りですので、上の田圃地区に向かいました。
梅の木広場のコブナグサなどは、益々繁茂して、土の道を僅か数十cm残すだけとなり、両側で 1mほどの高さとなりました。
勿論、キンミズヒキも、ユウガギクも咲いています。
オダの下には、ヒメコウゾ、アズマネザサ、イノコヅチ、ススキなどが繁茂し、そこにも、ツリフネソウが咲いていました。

梅の木広場のカキノキは、すっかり枝を落とされて、今夏は、日陰を失って、休憩場所に困ったのですが、林床が明るくなったことで、ツリフネソウが生垣のように、生育しました。

田圃に近い木道は両側から、ノブドウ、ツリフネソウなどが襲いかかっていました。
この状態を続けることは、木道のためには良くないと思われ、また、稲刈り時の作業には邪魔になりますから、残念ですが、来週には、刈ることになると思います。


オダ場のアズマネザサや、ススキ、ヤマグワ・ヒメコウゾなどを刈りました。
メインのオダは、このまま使えそうでしたが、一番広場に近い所のオダは、もう使える状態ではありませんでした。
オダ下のツリフネソウは、できるだけ残すようにしました。
ツリフネソウを踏み潰すのは簡単ですから、稲刈り当日、稲束をかける時まで、咲かせておきたいと思いました。


田圃周辺のジュズダマで育った幼虫が羽化を始めたのかも知れません。
この日は、やたらと、クロコノマチョウに出会いました。
木道脇のジュズダマの葉裏に止まって動かない、翅が全く傷んでいない成虫は、その近くで羽化したばかりだったのかも知れません。
何とか撮影したいと思いましたが、カメラの調子が悪く、作業後のオダ場の状態も記録できませんでした。

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