生田緑地の生物多様性保全活動

ピクニック広場地区のアズマネザサ刈り
日時:2021/12/23(木) 10:00〜13:00 晴
場所 生田緑地 ピクニック広場地区(A05)
参加者 岩田臣生、岩田芳美、鈴木潤三、田村成美、伊澤高行、上路ナオ子

水田ビオトープ班の年末の班活動は、ピクニック広場地区のアズマネザサを刈りが恒例になっています。
ピクニック広場東階段の山側は観察会などでの観察がし易いので、これを意識したアズマネザサ刈りを行っています。
毎年末に刈っていますが、1m程のアズマネザサが背負い籠 1杯ありました。
ハンショウヅルは枯れたように見えるツル状の茎を切らないように注意しなければなりません。
ウグイスカグラは 2株になっていました。
増えてきたモミジイチゴは少し短く刈りました。


この階段からピクニック広場への斜面は、アオイスミレが咲く草地になりましたので、落葉掻きが欠かせません。
斜面を降りながら落葉を掻き落として、斜面下方に落葉の山をつくりました。
毎年繰り返していれば、利用してくれる生きものが現れると思います。
アズマネザサを刈り、キヅタを引き抜き、キブシは剪定して小さくしました。






ピクニック広場平坦部では、トモエソウの目印を立てました。
ピクニック広場地区のアズマネザサを刈りました。




ピクニック広場地区は、私たちのメインフィールドである谷戸の入口に位置していますので、正月を前に、夏草の名残を消しておきたいと考えてのアズマネザサ刈りを済ませました。
エナガの群が近くの梢で何かを啄んでいました。
ヒヨドリの群は高い樹の上の方の枝から枝に移りながら甲高い声を張り上げていました。
近くのアズマネザサのヤブの中では、落葉を掻き分ける音がしていて、偶に、シロハラが声をあげていました。
落葉樹は殆ど葉を落として、僅かな黄葉が鮮やかな輝きを見せてくれるだけになりました。
かつては、テーブルベンチの所だけが、ヤブに囲まれた秘密基地のような状態になっていましたが、ヤマグワ・ヒメコウゾの枯損木や大きなアズマネザサがつくるヤブを刈って、 数本のミズキなどを伐採して、チョウの吸蜜場所になる花の咲く草地を目指して植生管理を行ってきました。
谷頭斜面のアズマネザサのヤブは残していたのと、谷頭凹地のエノキの大木が実を落としてくれるので、 その実や草の種子などを求めて冬鳥が、この園路から丸見えのアズマネザサ刈りを終えた平坦な場所に姿を見せてくれるという嬉しい結果がありました。
しかし、草地としたことの大きな成果は、開花するアオイスミレが広がったことだと思いますので、アオイスミレが開花できる環境を保全したいと思います。
また、トモエソウは、神奈川県植物誌によれば、山地生の植物で、県内には広く分布するが個体数は多くないとあり、川崎市内では生田緑地にしか記録されていません。
トモエソウは、種子から発芽した株を追加できないと衰退してしまう植物ではないかと想像していて、種子を採取して発芽させた苗を追加的に植えてやるようになりました。



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