谷戸の状態観察と希少種の保護 日時:2022/4/19(火) 10:00〜13:00 場所 生田緑地 参加者 岩田臣生、岩田芳美 今朝の西口トイレには、オオマエキトビエダシャクが天井に止まっていました。 水田ビオトープ班は、生田緑地の谷戸に田圃を再生するために、自然の調査ではなく、自然に手をつける活動をする班として、調査団が 2004年に新設した班です。 田圃再生の活動を通して、生田緑地の自然を保全する必要があると感じて、保全活動の方向性をシンポジウムで確認してから活動を始めました。 最初の活動は、谷戸の奥に水辺を再生して、昔あったという水草を復活させることを目的にしました。 このことによって、植物が種子によって命を継承することができる生物であることを、実体験によって知ることになりました。 復活した植物は、毎春、発芽し、夏には開花し、新たな種子を散布してくれ、水辺を保全していれば、消えることはないだろうと思われました。 しかし、周辺地域からは次々に消えて、生田緑地にあることの重要性が増大し、盗掘も起こるようになりました。 また、雨の降り方が変化して、降れば、簡単に何でも流してしまうことも多発するようになってきたので、種子が流されることも起こっているようです。 ですから、毎春、この植物の発芽が確認できないと、消えてしまったのではないかと心配になります。 今春も、なかなか発芽が確認できなかったので、心配になり、昨夏の開花時に採集していた種子を播種することを考えて谷戸に降りました。 萌芽更新地区下の園路に生えたオニグルミの実生の葉上に、トビイロツノゼミ?がいました。 小さくて、奇妙な形をした生物です。 ウワミズザクラが咲いていました。 ツボスミレや、ジロボウエンゴサクが咲いていました。 ゼンマイが芽吹いています。 エキセントリックな不思議な形です。 メギが開花していました。 マムシグサが咲き始めていました。 アケビの花が咲き始めていました。 マユミの葉上に、クサギカメムシがいました。 苗木畑に植えたクヌギの稚樹が展葉していました。 目的の播種をしようと思って、プランターを見たら、そこに 2本発芽していました。 1本でも育てば、何とか絶滅は回避できるでしょう。 そのプランターに、用意した種子を蒔いて、今日の目的は完了しました。 第二の目的は、田圃の畦の補修です。 4/17(日)の里山の自然学校の時に、子どもたちがオタマジャクシを掬って遊んでいたのですが、柔らかくなっていた畦が潰されていました。 この潰れた畦を直しておかなければなりません。 シュレーゲルアオガエルの鳴き声が大きくなって、産卵が始まると思います。 潰れた辺りの畦に泥上げを進めました。 畦を直していたら、シュレーゲルアオガエルの卵塊が二つ見つかりました。 もう産卵が始まっていました。 田圃下の池の水が少なくなっていたので、水漏れ穴と思われる辺りを補修して、水位を上げました。 田圃から流れ出したオタマジャクシを受け止めることができると良いのですが。 田圃の上に延びたコナラの枝に花が咲いていました。 田圃の周辺には、外来種セリバヒエンソウの花が目立つようになりました。 シラユキゲシは、見つける度に、駆除しています。 雨が多いせいでしょうか、この日の谷戸では、シロキクラゲ、タマキクラゲ、アラゲキクラゲなどのキクラゲが見られました。 |