生田緑地の生物多様性保全活動




谷戸の水辺の水漏れ点検と上の田圃のアメリカザリガニ駆除など
日時:2022/7/7(木) 10:00〜13:30 曇
場所 生田緑地 湿地地区、上の田圃地区
参加者 岩田臣生、岩田芳美、鈴木潤三

この日の西口トイレには、ミカドガガンボがいました。
何故か、少し弱っているように見えたので、外に逃がしました。

生田緑地整備事務所の壁には、キマダラカミキリがいました。


今回は、アメリカザリガニの駆除を行うつもりで、谷戸に降りました。
一昨日は、ピクニック広場のトモエソウの花期は終わりと思いましたが、2〜3輪の花が咲いていました。

ハンノキ林地区では、アキノタムラソウが咲き始めました。



(湿地地区)
田圃に行く前に、湿地地区の水の点検をしました。
水涸れは生きものの生死に関わりますから、可能な限り、頻繁に点検しておきたいと思います。

保護している植物の生えている場所まで、水面が広がっていることを確認しました。
今回は、更に、保護している植物の周囲のミゾソバ、ミヤマシラスゲ、チゴザサなどを少し刈りました。


湿地地区上の木道沿いのエゴノキに、キクイムシによるフラシが目立つようになりました。


(上の田圃地区)
上の田圃の水は湛水し、土嚢堰を越えて流れ出していました。
夏の田圃は、餌が豊富なのだと思いますが、アメリカザリガニが繁殖して、畦に立つと、水中を走る姿が観察できてしまいます。
今回は畦上に立って、田圃に手網を入れて、1〜3cm大を 220匹、4cm大以上を 20匹ほど採集し、駆除しました。
大きなアメリカザリガニは、尾部のみ、バケツに入れておいて、帰りに、これを餌として、ハンノキ林上の池にトラップを仕掛けました。
田圃で採集された生きものは、ホトケドジョウ、カワニナ、サカマキガイなどのほか、種名不明のヌカエビの仲間と思われるエビが 10匹ほどいました。
エビの仲間は、何処から来たものなのか、田圃では初めての出会いでした。
シュレーゲルアオガエルのオタマジャクシは、既に、上陸を完了していたようで、田圃の周囲の草地では、多数の幼体が観察できました。







木道沿いのクサギの葉上に、クサギカメムシがいました。


今回駆除したアメリカザリガニは小さい個体が殆んどでしたが、2〜3cmのアメリカザリガニが最も危険な外来生物だと聴いていましたので、満足して帰途につきました。

ハンノキ林上の池にトラップを沈めてから、デッキ上のベンチで休憩しようとしたら、カントリーヘッジの中から、2〜3cm の黒いハチが飛び出してきて、頭の周りを飛び始めました。
飛び回っていても、スズメバチでないことは直ぐに分かりましたが、数匹の同じ黒いハチが飛び出して、頭の周りを飛ぶというのは、想像できないことだったので驚きました。
手網で捕らえて、姿を確認しようとしたのですが失敗しました。
大きさは 2〜3cm、腰の辺りに黄橙色の斑紋がありました。
この特徴からは、オオモンクロクモバチ(オオモンクロベッコウ)かと思うのですが、 場所は、3月に、アカシデの枝などの材を積んだカントリーヘッジです。
ハチは1匹ではなく、数匹が飛び出してきて、中の1匹が、見ている人の頭の周りを偵察するように飛ぶので、不思議でした。


ピクニック広場下の草地のヤマユリが頭を下げて、地面に着きそうでしたので、アズマネザサを使って、支えとしました。
いつものように、ピクニック広場で一休みして辺りを見回したら、イオウイロハシリグモ?、トウキョウヒメハンミョウなどが葉上に見つかりました。


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