生田緑地の生物多様性保全活動


谷戸の水辺の水の点検、水漏れ補修
日時:2022/8/15(月) 9:30〜13:00
場所 生田緑地 
参加者 岩田臣生

今夏は殊の外、暑さが厳しいので、楽しい活動にはなりません。
休んでいたいのですが、前回(8/8)、水辺の点検、水漏れ補修を行ってから1週間が経ちました。
この間に台風8号が通過しましたし、明日(8/16)は、熱中症アラートの出る猛暑の予報でしたので、谷戸の水辺の水の点検を行っておくことにしました。

生田緑地整備事務所裏のヤード上に、葉の付いたクヌギの未熟な実(ドングリ)が、いくつも落ちていました。
ハイイロチョッキリの産卵の季節になったようです。

谷戸に降りると、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシの蝉時雨が降っていました。
コマユミの葉上に、キバラヘリカメムシの幼虫が集まっていました。
賑やかな玩具箱を開けたような魅力を感じてしまいました。



ハンノキ林の低木層のタマアジサイが咲き始めていました。
ここは、タマアジサイにとっては暗いので、弱弱しい感じに見えます。


竹林下水流は、順調に湿地地区に入っていました。
湿地地区2段目には、水が流れていましたが、3段目には届いていませんでした。
そこで、途中の水漏れ穴をイネワラ補修しました。

3段目の水溜まりにしておきたい場所には、水がありませんでしたが、2段目のほぼ全域に水面が広がっていました。
1段目を調べると、完全に水涸れを起こしていました。
調べると、ハンノキ林からの水路の途中に大きな穴が開いていました。
予想通りの水漏れでしたので、用意してきたイネワラで補修しました。


この日の活動目的は達成したと思いながら、辺りを見回していたら、見慣れないアカトンボがいました。
ミヤマアカネのようです。
台風の風に乗って、飛んで来たのでしょうか。
久し振りに出会った来訪者に暑さを忘れて、暫く観察しました。

竹林下デッキに出て、休憩しました。
クロアゲハが飛んで来て、シャツに止まりそうになったのですが、さらに2匹が飛んで来ると、一緒に戯れて、飛び去りました。

上の田圃地区に移動しました。
導水路の水は、パイプの上を流れて、木道下を通過していました。
パイプの掃除が必要かと思いましたが、辺りのヨシは消えて、クサギの林になりつつありました。
パイプの点検・掃除は、課題としておくことにしました。

田圃は湛水していて、イネの 90%程は出穂していました。

田圃下草地への排水の流量は多くなっていましたが、下の段の土嚢堰はオーバーフローしていませんでした。
土嚢と土嚢、土嚢と畦の間を水が抜けているようでした。
イネワラも無く、辺りは夏草の言葉が似あう状態に草が茂っていて、水漏れ補修に使える枯草などが見つかりませんでした。
暫く放置しても、田圃の水が涸れる様子はありませんでしたので、これも課題としておくことにしました。

田圃下の池の水は涸れていました。
水路途中の水漏れを補修しました。
小洪水があったようで、沢からの水の引き込みができなくなっていましたので、これは補修しました。
ノカンゾウは、まだ元気に咲き続けていました。

下の田圃の状態も観察しましたが、問題ありませんでした。

帰り道、あちこちに、クサギの花が咲き、 そこに、ナガサキアゲハ(メス)が吸蜜に来ていました。



少し動いただけで、全身が汗まみれとなり、体が動かなくなってくる蒸し暑い日でした。
生田緑地整備事務所まで帰るのにも、かなり時間がかかってしまいました。


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