生田緑地の生物多様性保全活動


谷戸の田圃の倒伏イネの保護など
日時:2022/9/22(木) 10:00〜12:30
場所 生田緑地 湿地地区、上の田圃地区、下の田圃地区
参加者 岩田臣生、岩田芳美、鈴木潤三、上路ナオ子、井口 実

9/25(日)は、谷戸に再生した田圃の 19回目の稲刈りです。
田圃活動は、里山の自然学校の活動として行ってきましたが、小さい田圃ながら、子どもたちだけで行うのは難しく、最近は水田ビオトープ班里山倶楽部チームの応援を得て実施しています。
田圃は生きもののための田圃として、通年湛水としているためか、強風によって倒れることが多く、今回の台風 14号によって倒伏しているイネも多いと想像されたので、 ある程度は助けておきたいと考えて、イネワラを持って、谷戸に降りました。
谷戸に降りると、落枝と言うには太い枯れ枝が各所に落ちていました。
近いうちに、これらは片づけたいと思いながら、上の田圃に急ぎました。

(上の田圃の倒伏イネの保護)
田圃は、稲刈りに備えて、少し水を落としおきたいと思って、小さな手網を2つ持って、降りました。
上の田圃は、下の段の土嚢堰の土嚢を1つ外して、そこに小さな手網をセットしました。
稲刈りまでに、水が落ちて、水は畦沿いの溝に残るだけになっていると思います。



案の定、上の田圃の上の段は、強風で倒れたイネが多く見られました。
このイネを 3〜4株まとめて、イネワラで縛ることで、立たせる活動を行いました。






また、田圃周囲のカナムグラ刈りも行いました。


この日は、天気予報に反して、晴れ間があって、田圃周辺では、シオカラトンボ、オオシオカラトンボが群れていました。
更に、オニヤンマが飛んで来て、活動している周りを飛び回っていました。
また、少ないながら、コノシメトンボ(オス)、アキアカネ(メス)、マユタテアカネ(オス)が、活動の騒ぎから離れて、木道の手摺などで、陽光を浴びていました。




クロコノマチョウの幼虫に食べ尽くされたような状態のジュズダマの茂みの中に、オオカマキリ(メス)がいました。
辺りでは、羽化して間もないと思われるクロコノマチョウが見られるようになっていますが、まだ、美しく輝く蛹もありました。


木道の手摺に、ニホンカナヘビがいました。

周辺のツリフネソウの花も盛期を迎えています。


(下の田圃)
下の田圃も、土嚢堰の土嚢を1つ外して、生きものが流れ落ちないように、手網をセットしました。
土嚢には、7〜8匹のカワニナが着いていました。
この田圃のイネも大分倒れていましたが、この田圃に入るのは容易ではないので、収穫は少なくても良いと考えて、イネの立て直しは行いませんでした。


(湿地地区)
湿地地区の水の状態点検も行いました。
湧水の流量が多かったためか、ほぼ全域に、水面が広がっていましたが、1箇所だけ水漏れがあったので、補修しました。
水辺に、アキアカネ(オス)が来ていました。


帰り道の園路脇では、ジョロウグモが少し大きくなっていました。

キマダラセセリもいました。


かわさき自然調査団の活動

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation