水辺の点検とピクニック広場のアズマネザサ刈り 谷戸に降りる階段の手摺に、チャバネフユエダシャク(メス)がいました。 生田緑地では 12月中旬〜1月中旬に見られ、体長は 1.1〜1.5cmほど、メスは翅が退化していて飛べません。 フユシャクの中でもチャバネフユエダシャクは、オスとメスの特徴の違いが顕著です。 この日は出会っていませんが、オスは開張21〜27mmです。 上図)チャバネフユエダシャク(オス) 2004年12月19日 生田緑地、故野澤興一撮影 (谷戸の水辺の観察・点検など) 日時:2022/12/26(月) 10:00〜11:30 晴 場所 生田緑地 上の田圃地区(B06)、下の田圃地区(B07)、ヨシ原地区(B08)、湿地地区(B05) 参加者 岩田臣生 今年最後の活動として、谷戸の水辺の点検を行いました。 (上の田圃) 上の田圃は、上の段の水が少し浅くなっていましたが、特に手入れは不要と判断しました。 上の段、下の段、共に、薄い氷が張っていました。 田圃下の池にも薄氷が張っていました。 木道沿いの小枝に、ミノムシがいました。 ススキの穂が冬の陽光に輝いていました。 (下の田圃) 下の田圃も湛水していました。 堰下の水路の草刈りをしていなかったので流れが悪くなっていました。 ヨシの茂みは倒れている部分が目立ち、野鳥の姿は確認できませんでした。 鳥見の来園者が集まっているところは見られましたので、観察できる時間はあったのだろうと思われます。 アオツヅラフジは黒い実をつけていました。 (ヨシ原の池) 水環境調査のために、毎月通っていた頃は、容易に池まで行けましたが、この日は、どこを歩けば良いのか分からない状態でした。 そういえば、秋の泥上げも行っていませんでした。 しかし、水は流入していて、池には水面がありました。 その池の末端部の畦の下からは水が浸み出していて、土が柔らかくなっていますので、一応、踏み固めました。 ここのヨシの茂みには、野鳥はいませんでした。 (湿地地区) 頻繁に水漏れを起こしていた湿地地区の水の点検は怠れないと思いました。 木道を歩いていても、アオジが出入りしているのが観察されたので、驚かしたくはありませんでしたが、水の状態は点検しなければなりません。 夏期と異なり、水は全域に広がっていました。 この地区の水路の水漏れがサワガニの活動によるものであることは、このことからも明らかです。 湿地地区の3段目に入ろうとしたら、アオジが 4〜5羽、ヤブの中に隠れました。 草が種子をつけて、浅い水辺があって、園路から離れているという条件が揃っているためと思います。 当該地区3段目には、畑との緩衝帯として残しているアズマネザサ、オギ、ヒメコウゾなどのヤブが必要な要素だったのだと、改めて思いました。 ハンノキの梢に沢山の雄花が観察できるようになりました。 竹林下園路の手摺が壊れていました。 マンリョウが紅い実をつけていました。 (ハンノキ林) ハンノキ林周囲の樹林の伐採や、ハンノキ以外の樹木の伐採などによって、林床が明るくなり、草本層〜低木層の活力が増大して、多様な植物が開花結実するようになったようです。 草本層〜低木層で、シジュウカラなど、小さな野鳥が多数観察されました。 また、林床のみならず、木道沿いの小さなアズマネザサの下を忙しそうに動き回りながら鳴きかわす野鳥も多数いました。 ただ、これは、強風のために樹木が大きく揺れていたためであったのかも知れません。 (ピクニック広場のアズマネザサ刈りなど) 日時:2022/12/24(土) 10:00〜13:00 晴 場所 生田緑地ピクニック広場地区(A05-1、A05-2) 参加者 岩田芳美、岩田臣生(11:30〜) 一昨日行った活動ですが、全域のアズマネザサ刈りができていませんでしたので、この日も続けることにしました。 テーブルベンチのある平坦な草地は比較的楽なのですが、上の方の急な斜面は、アオイスミレが生育している場所でもあるので、滑り落ちないように気を使いながら、 地面下の根まで含めて刈りたいと思いながらのアズマネザサ刈りのため、なかなか捗りません。 落葉の下には、展葉しているアオイスミレも、数ヶ所にありました。 この日も、手つかずの所を残しての終了としました。 後は、暇をみて、少しずつでも続ければ良いと思います。 鬱蒼たるヤマグワ・ヒメコウゾのヤブがアオイスミレ咲く草地になったのですから、少しずつでも丁寧に手を入れ続ければ良いと考えます。 ただ、梅の木広場では、沢山のオオカマキリの卵鞘に出会えたのに、ここでは皆無でした。 |
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