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生田緑地の生物多様性保全活動


上の田圃の水漏れ補修、下の田圃のヨシ刈り  
日時:2023/4/6(木) 10:00〜12:00 曇後晴
場所 生田緑地 上の田圃、下の田圃
参加者 岩田臣生、井口 実、上路ナオ子、鈴木潤三、田村成美

朝、倉庫前に置いているプランターを見たら、小さなユリ?が、いくつも生えていました。
昨年は、一枚葉が出ていただけでしたが、今年は、一枚葉も出ていますが、小さなユリの形をしたものが、いくつもありました。
これは、ヤマユリの種子を採取して、播種して、育てているヤマユリですが、発芽させることはできました。
後は、雑木林などに移植して、開花するまでの4〜5年の植生管理に挑戦しようと思います。
いつもながら、この辺の活動になると、庭園管理ではないか、自然保全なのかという疑問を持ってしまいますが、 移植した中の 10%でも開花すれば良いと考えることで、都市公園の自然保全活動として納得するようにしています。


今日は、谷戸のヨシ刈りの続きを行うことにして、谷戸に降りました。
トモエソウの芽が 20cm程に伸びて、株数が増えているのが良く分かります。
園路沿いには、ツボスミレが咲いています。
季節は2週間ぐらい早く進んでいると感じます。
ハンノキ林では、亜高木層に、ウワミズザクラが咲いて、林床に、ジロボウエンゴサクや、ツボスミレなどが咲いています。

しかし、困ったことに、シラユキゲシや、シャガも、開花していましたので、木道から見つけたものを、皆で抜き取りました。


上の田圃まで来たら、導水路の水が水漏れ穴に消えていました。
これは、枯草(ミヤマシラスゲ)を刈って、それを使って、水漏れ補修を行いました。
これで、1〜2週間は保てるでしょう。
また、湛水を妨げていると思われる、田圃の畦に開いたザリガニ穴などを塞いでから、ヨシ原地区に急ぎました。


ヨシ原地区では、先週の木曜日に、少し残してしまったヨシを刈りました。
今回も、ヤトセスジジョウカイが周りを飛んでいたようです。
カサスゲの花が咲いていました。





ヨシ原地区のヨシ刈りを終えたので、下の田圃に移動しました。
ここのヨシ刈りも、刈ったヨシを地面に置いて、それを足場にして活動しました。
上の田圃には、沢山のアズマヒキガエル幼生がいるのに、何故、下の田圃にはいないのか、何故、産卵しないのかという質問が飛び出します。
数年前にあった産卵では、孵化後、間もなく、オタマジャクシは消えました。
基本的には、下の田圃は流量が多くて溜水になっていないので、水温が低いため、産卵場所として選ばれないのではないかと考えています。






年1回のヨシ刈りを済ませました。
帰り道、上の田圃の水位が少し上がっていることを確認しました。
国道わきのマユミの木に、ミノウスバ幼虫が群がっていました。


科学館に用事があったので、お弁当を食べてから、中央広場に行きました。
最近は、専ら、里山倶楽部として、年1回のアズマネザサ刈りを行うだけになっていますが、中央広場北雑木林(A26)のヤマツツジが咲き始めていました。
ここも、ナラ枯れコナラの伐採を業者が行っていますが、僅かな手間を惜しむ事無く、見せる雑木林だということを理解した作業をしてくれたので、この季節の低木層、草本層を楽しむことができます。


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