生田緑地の生物多様性保全活動


谷戸の水辺保全  
日時:2023/9/7(木) 9:00〜11:30 曇
場所 生田緑地 湿地地区(B05)、竹林下支谷戸(A08)、上の田圃地区(B06)、ヨシ原地区(B08)
参加者 岩田臣生、鈴木潤三、田村成美


今日は少し気温が低いという天気予報に期待して、谷戸に降りました。
ハンノキ林上の池は、相変わらず、黄土色に濁っていました。
アキノタムラソウ、ノササゲなどが花から実に移りつつあり、ウメモドキは若い実をつけていました。


(湿地地区)
ハンノキ林から湿地地区に入る水は、多くはありませんが流れていました。
サワガニが多数棲息している水路には、水漏れ穴は見当たりませんでした。
一段目の水路の状態を調べながら、ノハラアザミなどを覆うように繁茂していたカナムグラを刈り、湿地地区一段目の水辺保全を済ませました。

湿地地区二段目の水が余りに少なく観えたので、水が止まっているのかと思いましたが、一段目から水路を辿って、二段目まで歩き、水量が少ないものの、水は二段目まで届いていることを確認しました。

二段目のミヤマシラスゲなどを覆うように繁茂しているカナムグラを刈っていたら、コバノカモメヅルがカナムグラと絡み合いなっがら咲いていました。
ただ、高気温のせいでしょうか、見慣れた花の色とは異なり、薄い色でした。

竹林下支谷戸から湿地二段目に流れる水が水路の途中で穴に吸い込まれていましたので、この穴を塞ぎました。

この辺りのツリフネソウが咲き始めていました。


 △9:30 湿地地区 WBGT 25.9(熱中症要警戒)、気温 26.9℃、湿度 58.8%
 

(竹林下支谷戸)
一昨日、9/5(火)に泥上げをした池は堤体裾部から水漏れを起こして、水が溜まっていませんでした。
そこで、この水漏れを補修しました。

辺りには、ヤマホトトギスが咲いていました。


 △10:14 竹林下水流 WBGT 23.1(熱中症注意)、気温 26.3℃、湿度 68.3%
 

上の田圃地区に移動して、ベンチで少し休憩しました。

 △10:30 上の田圃上ベンチ WBGT 24.0(熱中症注意)、気温 26.8℃、湿度 71.3%
 

(上の田圃上のオダ場)
上の田圃上のオダ場では、鈴木が草刈りを行いました。

今年はオダを新しくしたいと思っていますので、予め、オダ場に繁茂していたカナムグラをはじめ、オダの下の草を刈っておくことにしたのです。


(上の田圃の下の段)
上の田圃では、田村が倒伏したイネを立たせる活動を行いました。

田圃の端で、チョウジタデが開花していました。

田圃には、シオカラトンボが群れていました。


(下の田圃地区)
田圃の周囲や木道沿いなどには、オオミゾソバが繁茂していましたが、その中に、チョウジタデやツユクサが咲いていました。


(ヨシ原地区の池)
一昨日、9/5(火)の活動の続きを行いました。
気温が少し下がっただけで、随分、楽になりました。
ヨシの上を覆うように、カナムグラ、ツルマメなどが繁茂し、驚いたことに、ツリフネソウまでが咲いていました。
開放水面をつくれると思いましたが、残念ながら、水は涸れかけていました。


ツルマメはダイズの原種とされており、縄文時代には利用されていたらしい痕跡も見つかっていますが、実に小さな花です。


 △11:12 ヨシ原地区木道上 WBGT 24.5(熱中症注意)、気温 27.9℃、湿度 69.1%
 

(梅の木広場)
繁茂していたキンミズヒキが刈られてしまっていましたが、残っていたキンミズヒキの花で、ヤマトシジミが吸蜜していました。
生田緑地は昆虫の吸蜜源となる花が少ないようなので、活用できる花は無闇に刈らないでほしいと思います。


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