生田緑地の生物多様性保全活動


谷戸の水辺保全とハンノキ林の保全管理など  
日時:2023/11/28(火) 9:00〜12:10 晴
場所 生田緑地 ハンノキ林(A07-01、-02)、湿地地区(B05)、上の田圃地区(B06)
参加者 岩田臣生、伊澤高行



(湿地地区)
11/26(日)の里山の自然学校の時に、上の田圃が水涸れしていたので、谷戸の水辺の点検が必要と思い、先ずは、湿地地区の点検を行いました。
すると、水漏れ穴数ヶ所が見つかりましたので、これを補修しました。




(梅ノ木広場)
次に、上の田圃に向かいましたが、梅ノ木広場に、猛禽類の食痕がありました。


(上の田圃地区)
上の田圃への導水路に開いていた大きな水漏れ穴を補修することになりましたが、何処に水が消えているのか不明でしたので、 積んであった土嚢を積み直して、水が流れるようにしました。




(ハンノキ林南端地区 A07-01)
ハンノキ林に戻って、アズマネザサ刈りと低木伐採を行いました。


(最奥部)
水田ビオトープ班としては、南端地区A07-01からA07-11にかけての植生管理を、ハンノキ林保全の一環として継続していました。
しかし、上空を覆うように枝を広げていた(A07-11)の大木のコナラがナラ枯れを起こしてからの数年間、活動していませんでした。
この大木の伐採が、昨年度末に行われましたので、下草刈りが可能になりました。
この辺りからは湧水が染み出していて、ミヤマシラスゲが分布しています。
(A07-11)の南側斜面も合わせて、アズマネザサ刈りを行いました。
発芽して、育ち始めていたムラサキシキブ、クサギ、サンショウ、ヒメコウゾなどは伐採しました。




(A07-01からA07-02への移行部)
2007年に、ハンノキ林上の池からの水路を2本に分けて、大部分を陸地化した場所に流し、林内に水溜まりをつくる活動などを行いました。
今回、この辺りのミヤマシラスゲの繁茂の状態を観て、この水流が、辺りを湿地化し、主要な水流になっていることが分かりました。
これと斜面裾部とを合わせて、昆虫が飛翔移動できる空中回廊をイメージして、アズマネザサを刈り、モミジイチゴなどの低木を伐採しました。






(A07-01)は、ミヤマシラスゲなどが繁茂する草地として管理したいと思うので、 大きくなり始めていたクサギを伐ったら、その幹に、目測で、体長12cmほどの大きなイモムシがいました。
暫く動かなかったので、死んでいるのかと思ったのですが、材を片づけようとしたら、動き始めました。
帰宅後に、昆虫班の横田光邦さんに写真同定をしていただきましたら、クロメンガタスズメの幼虫だと分かりました。
活動している場所には、シジュウカラなどは、賑やかに囀りながら集まって来ますが、季節がら、その他の生きものには出会えなくなっていましたので、 この大きなイモムシには驚きました。
そんなことをしていたら、大きなオオスズメバチが飛んで来て、暫く、辺りを偵察していました。
蛾の幼虫でも、活動中に出会いがあると楽しくなります。



かわさき自然調査団の活動

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation