生田緑地の生物多様性保全活動


谷戸の水辺保全  
日時:2024/1/9(火) 9:00〜12:00 晴
場所 生田緑地 上の田圃(B06)、湿地地区(B05)など
参加者 岩田臣生

生田緑地の谷戸に田圃を再生する活動を始めたのが、2004年4月でした。
今年は、この20年間の活動を振り返って、整理し、今後の活動方向を考えるべき時期なのかも知れません。

先日の里山倶楽部の活動始めの時に、上の田圃を観察したら、水が涸れていました。
その水涸れの原因を調べて、補修することが、この日の活動の第一目的ですので、上の田圃に直行しました。
沢からの導水路に、流量計測のために設けてあった堰の上側には水が溜まっていましたが、そこから下側には水が流れていませんでした。
昨秋以降、この堰の部分で水が消えたための補修を繰り返していたので、この土嚢堰は撤去することにしました。
土嚢を外してから、水路の状態を調べてみると、1mほどの範囲にわたって、長靴が潜ってしまう沼状態の部分がありましたので、 そこから外に染み出していたものと考えました。
そこで、この部分に、泥を寄せて、踏み固めることを繰り返してみたら、少ない流量ではありましたが、そこを通過して、水が流れ出しました。


結果が見えるようになるまでには時間がかかるので、下の田圃に向かいました。
下の田圃の流量も少ないようで、田圃の水の循環が止まっている様子でした。
田圃裏の水路は土砂が溢れ出た状態になっていましたが、まだ、枯れヨシを刈ってしまうわけにいきません。
湛水はしているので、手入れは後日のことにしました。



ヨシ原地区を観察しに行ったら、枯れヨシの茂みに、数羽の黒い影が飛び交っていました。
近くの樹木に、こんな野鳥が飛んできましたが、さて、・・・?。


上の田圃地区に戻ると、少ないものの、田圃の中に水が広がり始めていました。
しかし、流量が少ないので、時間がかかるでしょう。
梅の木広場の園路には、霜柱が観察できました。




次に、湿地地区(B05)に入りました。
園路から見る限りは、水路に水が流れていましたが、少し中に入ったところで、水は消えていました。
しかし、水が吸い込まれている大きな穴は見つかりませんでした。
そこで、水が淀んでいる箇所を、ハンノキ林に近い方から順番に、落葉と一緒に泥を掬い上げて、少しずつ流れをつないでいきました。
そして、何とか、2段目まで到達させることができました。




次に、竹林下水流から湿地地区に誘導している水が届いていませんでしたので調べました。
すると、橋の下で、水漏れを起こして、消えていました。
そこで、この水漏れを補修して、湿地地区2段目に導いて、2段目の水路の泥上げを行いました。
湿地地区2段目に水面が広がりだしたので、竹林下水流を調べに行きました。



竹林下水流は、中央部につくっている池に水はありましたが、水が堤体下部から染み出していました。
そこで、水漏れをしていると思われた辺りに、池に溜まった泥を寄せてみました。
染み出しは止まりましたが、次回は、イネワラ等を使って、水漏れ補修をするべきと思います。




帰り道のハンノキ林西側地区の水流は、水を湛えていました。


あちこちにあるシロダモの葉には、虫こぶ、シロダモハコブフシが目立っていました。


かわさき自然調査団の活動

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