生田緑地の生物多様性保全活動


ヨシ原地区のカサスゲ刈り  
日時:2024/2/8(木) 9:00〜12:30 曇
場所 生田緑地 ヨシ原地区(B08)
参加者 岩田臣生、鈴木潤三(10:30〜)

生田緑地で普通に見られる大型のスゲ植物はミヤマシラスゲですが、稲目谷戸の再下端部には、カサスゲが見られます。
その辺りにはヨシが繁茂していて、私たちの当該地区の活動の発端が、隣接住民から北部公園事務所へのヨシ刈りの相談であったことから、ヨシ原地区(B08)と呼んでいます。

カサスゲは4月中旬に開花しますが、カサスゲの葉は繊維が丈夫で、枯葉が地面を覆っていると、花茎が上手く伸びられないことがあります。
そこで、来園者が、カサスゲの花を楽しめるように、芽を出す前の2〜3月に前年の葉を刈るようになりました。
カサスゲの葉は大きいので、雪に押し倒されて、絡み合って、織物のように地表を覆っていますので、その絡み合った部分を刈るだけでも充分だと思いました。

▲カサスゲの花(撮影)2009/4/16 生田緑地ヨシ原地区 岩田臣生

さて、今年は、2/5(月)〜2/6(火)に雪が降りましたので、この谷戸には、まだ雪が残っている場所があります。
稲目谷戸の南側半分はナラ枯れ対策で通行禁止になっていますので、ピクニック広場は白くなっていました。




ハンノキ林を出て(立入禁止区域を抜けて)、湿地地区の水の状態を調べて、全域に水面が広がっているのを確認しました。
そして、竹林下デッキ付近の枯木(エゴノキ)が、湿地に倒れ込んでいるのを確認しました。
昨秋から、近々倒れそうだと思っていましたが、今回の雪で倒れたようです。
これは、普段携帯している刃長24cmのノコギリでは太刀打ちできませんので、チェーンソーで玉切りしてもらってから片づけることにしました。

ハンノキ林を出て、右側の園路沿いにあった大きなナラ枯れコナラの伐採は済んでいました。

梅ノ木広場の草刈りができていないこと、特に、ウメに絡みついたカラスウリがそのままになっているのが気になりましたが、ウメは小さな蕾をつけていました。
この日は、ヨシ原のカサスゲ刈りを行うと班内メールに書いていたので、まずはヨシ原に向かうことにしました。

上の田圃は、澄んだ水を湛えているのを確認しました。
冬の谷戸の景観として、水面があることは大切だと考えています。
一月もしないうちに、周辺からアズマヒキガエルが集まって来て、蛙合戦の舞台となるでしょう。
今年は、早いかも知れません。


まだ、雪景色を見られるかと思ったのですが、殆んど消えていました。
ヨシ原地区のカサスゲは、殆んど、寝てしまっていました。
地面はぬかるんで、歩くと、長靴がズブズブ潜る状態で、カサスゲ刈りには向かない状態でした。
ヨシの茂みには、時々、小さな野鳥が出入りしていましたので、近づかないように、木道沿い中心に、絡み合ったカサスゲを刈りました。
近くの木々には、ヒヨドリが来て、活動の様子を見ていました。








何とか、木道沿いのカサスゲ刈りを済ませることができました。
木道上で休憩していたら、上空を、チョウゲンボウ?が直線的に飛んで、消えました。

帰り道、園路沿いに砕けていた倒木を観たらアラゲキクラゲ?が生えていました。


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