生田緑地の生物多様性保全活動


谷戸の水辺保全  
日時:2024/3/14(木) 9:00〜12:00 快晴
場所 生田緑地 ヨシ原地区、下の田圃地区、城山下谷戸合流部〜上の田圃下草地
参加者 岩田臣生、田村成美、鈴木潤三(10:20〜)

最近の降雨のお蔭で、水流の流量が増えていますので、谷戸の水辺の点検と手入れを行うことにしました。


(ヨシ原地区)
先ずは、稲目谷戸の末端部、ヨシ原地区です。
ホタルの里整備事業で造成された中央水路の流量は多く、そこからヨシ原の池への水路から水が溢れていて、周辺には水溜まりができていました。
この水路と池の泥上げを行って、中央水路からの流量を減らしました。
今日は、できるだけ広い範囲の状態を把握したかったので、ザッと作業をしておいて、下の田圃に移動しました。



(下の田圃地区)
下の田圃附近には、ジョウビタキ(オス)がいました。
田圃は湛水して、流れていました。
下の田圃では、民有地側の畦への泥上げと裏の水流からの導水路の泥上げを行いました。
こちら側の畦は、2004年に田圃再生を行った時に、田圃の中に、ヨシの根などを積んで、土を積んで、つくった畦ですので、泥上げを繰り返す必要があります。
民有地側に水が染み出すから田圃を止めさせろと言っているようですが、元々、一つの田圃であったのですから、水が染み出して当り前なのです。


(城山下谷戸合流部)
次に、城山下谷戸合流部に行きました。
ここは、20年前のような湿地状の草地にすることを目指して、田圃状の水溜まりをつくりつつあります。
今回は、そこに水が溜まっていましたので、水が染み出す小さな穴を塞ぐために、底土を掻きまわしてみました。

ここに接して流れている稲目谷戸の右岸の水流に、土嚢堰をつくって、水深の深い、流れの緩い水域をつくることを試みました。
土嚢を3段積みました。
水流の流量が多いので、短時間で、そこそこの水深に達しました。



(上の田圃下草地)
この稲目谷戸右岸水流を、少し田圃側に移動した所、勾配が変化する辺りに、土嚢を置いて、その辺りから草地側に、水が流れ出るように調整しました。
この辺りには昔から湿地があって、アソシノブゴケが繁茂していました。
今は、ミヤマシラスゲに、ヨシが混ざる状態です。
ミヤマシラスゲの群落の中に、水溜まりが点在するような状態をイメージして、いくつかの穴を掘ってみました。



田圃下草地の中央につくっていた水路は水涸れしていましたので、いくつもあった大きな水漏れ穴を埋めて、流れを復活させました。

その水路が行きつく辺りのオギなどの枯草を刈り、太めのアズマネザサの支柱を立てて、カントリーヘッジとしました。
また、水路の勾配が急になる手前に、水溜まりをつくりました。
この水路をつくったばかりの頃は、その小さな水辺に、キジバト、シジュウカラ、小さな冬鳥などが訪れていたこともありました。
木道から観察し易い場所なので、野鳥たちが水場として利用している情景をイメージしています。
しかし、田圃下草地には、大きなモグラ穴?が縦横に走っているので、中央水路は頻繁に水涸れを起こします。
まあ、状態を観察して、適度な攪乱を繰り返すことを考えていくつもりです。



水流の流量が多くなると、水辺の活動は楽しくなります。
梅ノ木広場で一休みしてから、整備事務所裏に帰りました。


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