生田緑地の生物多様性保全活動


ハンノキ林林床のクサギ除伐など  
日時:2024/10/1(火) 9:00〜12:00
活動参加:岩田臣生
場所:生田緑地 ハンノキ林

ナラ枯れが始まってから、ハンノキ林の草本層、低木層は顕著な繁茂を見せていました。
今秋は、これらを刈らなければと思っていますが、先ずは、林床の木道近くに、繁茂しているクサギ実生が気になっていました。
そこで、この日は、このクサギを除伐することにしました。


除伐したのでは、切り株が残るので、翌年、萌芽してきますから、引き抜きたいと思いましたが、抜けませんでしたので、諦めて、桑切鎌で刈りました。
蕾をつけたノダケが、同じくらいの数ありました。
辺りのヤマノイモの茂みを剥いだら、ホトトギスの仲間が現れました。

この辺りのクサギを刈ったら、ハンノキ林の奥の方に、ツリフネソウが咲いているのが観察できるようになりました。
そこまでの間の所々に、ヤマノイモなどが絡みついた小山が邪魔をしていました。
低木層の管理としては、これらの除伐も必要だと思いますが、それは次回以降に考えたいと思います。
この日は欲張らずに、次の場所に移動しました。

ハンノキ林西の池の近くには、ミゾソバが広がって、咲いていました。


クサギの刈り取りを予定していた2ヶ所目は、春〜初夏にかけて、ホウチャクソウを楽しめた場所です。
クサギの実生が繁茂するようになってからは、ホウチャクソウなどは衰退してしまいました。
木道は地面から1m以上高いので、次の写真のように、木道上からは、気になるような大きさのクサギではありません。

木道と水流の間のクサギを除伐しました。
ここのクサギは、殆どが萌芽したもので、太さ3cm程度のものでした。
ツリフネソウが開花期でしたので、アズマネザサは、特に大きなものは刈りましたが、全てを刈るのは次回以降としました。


ハンノキ林内の木道の分岐点で、一休みしました。
サンショウが真赤な実を沢山つけていました。

カラスウリの実も熟して、赤くなっていました。


どちらの道を行けば良いのかと、話しあっている親子がいましたので、道の特徴を教えてあげました。

活動を再開する前に、一応、湿地地区の水路の点検を行っておくことにしました。
すると、水路の流量は多くて、補修を要することはありませんでした。
そこで、次は、東支谷戸の状態を観ておくことにしました。

東支谷戸は、草木の繁茂が著しく、桑切鎌を使ってのヤブコギとなりました。
水は、流量は少ないながら、流れていました。
サクラの仲間かと思われる実生がありました。
一番奥の飯室層の斜面は、ミズヒキ、イノコヅチなどの草に占拠されていました。



木道に戻りました。
今度は、ハンノキ林東斜面下の水流に沿って、歩くことにしました。
先ず、木道からも見えている赤い実をつけた、高さ2m超の樹木から観察しました。
葉を見ると、ガマズミの仲間のようでしたが、こんな所にガマズミの仲間があるとは、今まで気がつきませんでした。


繁茂したミヤマシラスゲの中には、ミゾソバが繁茂して、開花していました。


ウメモドキが赤い実をつけていました。


ウバユリが実をつけていました。


ミゾソバの花が広がる中に、マユタテアカネ(メス)がいました。


イチモンジセセリが、そこに吸蜜にきていました。


ハンノキ林東地区の中央の支谷戸には、ツリフネソウが咲いていました。


ここにも、ウメモドキが赤い実をつけていました。


ハンノキ林上のデッキ近くでは、ヤブマメが咲いていました。


雨が降り始めたので、急いで、整備事務所裏に帰りました。


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