生田緑地の生物多様性保全活動

谷戸の水辺保全など  
日時:2024/10/10(木) 9:00〜12:00
活動参加:岩田臣生、田村成美、鈴木潤三(10:00〜12:00)
場所:生田緑地 上の田圃地区、湿地地区、竹林下水流、ハンノキ林

木道の上の落葉のためか、頻繁な秋雨のためか、樹陰の木道は、ヌルヌルと滑り易くなっていたため、滑って、尻餅をついてしまいました。
見てる人はいませんでしたが、コジュケイが鳴いていました。
この日は、ハンノキ林の草本層〜低木層を刈って、光や風が通る様にしようと考えましたが、その前に、 水辺の状態の点検を行い、田圃に放り込んだ草の状態などを観察しておくことにしました。

上の田圃の周辺は、ツリフネソウに遅れをとっていたミゾソバが咲いて、明るくなっていました。
ヨシなど、高茎の植物を刈る活動が間に合わなかったことが残念です。



前回、刈った草を田圃の中に放り込みましたが、その中のミゾソバが花を咲かせていました。
ミゾソバの強さを実感しました。
田圃の中に置いた草の上に、立ってみましたが、倒れそうなので、草量の少ない所は止めました。
これらを鋤き込む活動は改めて考えることにしました。
周辺のミゾソバの花が終わってから、周辺の草刈りを行って、それを田圃の中に鋤き込んだり、落葉を鋤き込んだりして、 田圃にオタマジャクシが広がるまでに、微生物を繁殖させておくことを考えたいと思います。


近くの木道上に、ムクノキの実が多数、落ちていました。


次は、湿地地区です。
移動の途中、梅ノ木広場に繁茂した草の中に、コブナグサが咲いていました。
キンミズヒキやツリフネソウの花も混ざっていますが、この広場の草は繁茂させ過ぎた感じです。



湿地地区に入ると、ハンノキ林からの水流を受ける水路に、2ヶ所、穴が開いていましたので補修しました。
また、2段目から3段目に落ちる所にも穴が開いていて、水が吸い込まれていましたので、水面が広がるように、補修しました。


湿地地区の水漏れ補修が済んだので、次は、久し振りに、竹林下水流の状態を観ることにしました。
ホタル・ランタン用のモウソウチクを採取する時に、ハンノキ林との境界尾根上のナラ枯れ大径木が3本、竹林下支谷戸側に倒れて、 エゴノキなど、他の大木も押し倒していることを観察しました。
その時は、まだ緑葉があり、全貌が見えませんでしたので、秋以降に片づけようと考えていました。
竹林下水流の状態を観たら、水場としてつくっていた池が完全に土砂溜まりになっていました。
この支谷戸も、狩野川台風の時に崩れた土砂が堆積しているので、今夏のように大雨が繰り返されると大量の土砂が流れてきて、簡単に埋まってしまうのだと思います。
中に入ってみると、中央部では、長靴が完全に潜ってしまい、足を抜くのに苦労するような状態でした。
ただ、今回は、スコップもジョレンも持っていなかったので、水辺保全は次回にしようと考えて、ハンノキ林に移動することにしました。



鈴木さんと田村さんが、ジョレンを持っていて、私が諦めた竹林下水流の手入れをしてくれるというので任せて、一旦、ハンノキ林に入りました。
ハンノキ林は、前回、林縁のクサギ実生などの除伐を行いましたが、今回は、林床のクサギ実生の除伐や、アズマネザサ刈りを行うことにしました。


ただ、二人に任せたものの、どのようにすることにしたのかが気になり、竹林下支谷戸に戻りました。
そして、池の脇の斜面下から染み出している水も池に入れるようにしてもらいました。




何とか、池の泥上げを行い、水が溜まり始めましたが、堤体からの染み出しを完全に止めることはできませんでした。
この浸み出しは明瞭な形の水漏れ穴によるものではなく、少し広い範囲の粘土質ではない部分から染み出してきたものだと思います。
再生した田圃に水を溜めることに苦労した日々を思い出しました。
染み出しが起こる辺りに近い池の中は、手が入るぐらい底土が柔らかいはずなので、そこにイネワラを押し込むこと、 そして、近くで粘土質の土を見つけたら、それを、その柔らかい底土の所に持ち込むこと、この二つを続けることが解決策だと思います。
また、この池から湿地地区に至るまでの流路の手入れも必要です。
例えば、この流路の途中に、2ヶ所ぐらい、池(水溜まり)をつくる方法もあると思います。
当該支谷戸の中は、かなり自然任せで良いと思っていますが、倒れてきたナラ枯れ大径木の状態と影響なども、調べておく必要があるかも知れません。


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