生田緑地の生物多様性保全活動

ハンノキ林西の池周辺の水辺保全(泥上げ)  
日時:2024/11/7(火) 8:30〜12:00
活動参加:岩田臣生、鈴木潤三(10:30〜)
場所:生田緑地 ハンノキ林西の池周辺

今日は、ハンノキ林西の池の泥上げを行うことにして、倉庫で、ウェイダーを履いて、谷戸に降りました。
ハンノキ林に着いたら、ジョウビタキ(オス)が出迎えてくれました。
立冬に合わせたように、冬の気配が訪れて、鮮やかな橙色の冬鳥が現れてくれました。


ハンノキ林西の池は、今夏、既に土砂が溜まっていて、水面が殆ど消えていましたので、長靴で間に合う岸辺に入って、ジョレンやスコップで、泥上げを行い、小さな水溜まりを確保していました。
最近の活動を通して、生きものが越冬態勢に入ってきたことが分かってきましたので、池の水深を確保しておかなければならないと思い、意を決して、池に入ることにしました。
池を横断する形で寝ている倒木3本を取り出すことは諦めました。
倒木を残しながら、泥上げを行うことにしました。
溜まった泥の上を舐めるように流れていた水流部には、カワニナが観られましたので、水が涸れている場所の土砂を岸辺に放り上げることから始めました。
ある程度、水面が広がってきたところで、カワニナが観られた場所の泥を水の中に落としました。

今回は、岸辺を少し広げることにして、池の中から放り上げられる範囲に泥上げすることにしましたが、左方向に投げる時はいいのですが、右方向に投げる時は、体が捻じれるので、負担が大きくなります。
年寄が一人で行う活動ではないと思いながら、何とか、池に溜まっていた泥を岸辺に上げることができました。
水面が広がったら、邪魔だと思っていた倒木があることが、生きものにとっては良かったかも知れないと思いました。
この水域では、冬鳥が水浴びする場面を、木道から観察できます。
野鳥の止まり木になるような倒木は、あった方が良いと思えるようになっていました。


野鳥のための水場として考えると、この池に流れ込む水流も、泥上げをしておいた方が良いだろうと考えて、岸辺のアオキの茂みを掻き分けて、流れ込み部の泥上げを行いました。
それから、アオキのヤブの中では、上空からの飛来が容易に行えるように、上空を覆う枝を少し伐りました。
このような仕掛けを行うことには賛否あると思いますが、池の周囲の植生管理として、多様な生物の棲息を考えることは大切だと思います。






西の池からハンノキ林林床に続く水流についても、泥上げを行いました。
最近の降雨は、大量の土砂を運んでくれるので、しっかり泥が溜まっていました。
ここに溜まった泥には、枯れた小枝などが混ざっていましたが、それが良かったのか、それとも、池で生活できなくなって、ここに逃げ出したきたのか、 オニヤンマやヤマサナエのヤゴが見つかりました。




ハンノキ林は少し色づいてきました。

アケボノソウは、花より実の数が多くなってきました。


帰りのピクニック広場東階段の手摺にクモヘリカメムシ?がいました。


かわさき自然調査団の活動

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