令和 7 年度第 2 回樹林倶楽部 市民活動室&芝生広場上雑木林 日 時)2025年5月11日(日) 9:00〜12:30 晴 場 所)生田緑地 芝生広場上雑木林 参加者)藤間X子、佐藤登喜子、野口美年子、廣瀬朗子、南出佑大 事務局)岩田臣生 計 7名 生田緑地樹林倶楽部第2回は、天候に恵まれました。 生田緑地整備事務所裏の尾根路を歩いて、芝生広場上雑木林に降りました。 事務所近くの小広場には、ニガナが咲いていました。 花びらが5〜6枚なので ニガナ、これが7〜8枚なら ハナニガナだそうです。 ![]() ![]() 広場外周のヤマツツジの茂みの中のオトコヨウゾメは、花から実に移っていました。 階段下のツノハシバミの観察を終えてから、近くに、ツノハシバミの稚樹を見つけました。 ナラ枯れ大木が並んでいた時には気がつきませんでした。 ツノハシバミは、かつての多摩丘陵には普通に生えていた、多摩丘陵所縁の在来植物とのことです。 樹林倶楽部では、観察した植物について、この観点からの解説をしていただけるとのことでした。 生田緑地は、公園整備による植栽が多く、また市街地の庭などから野鳥が運んでくれた植物なども多いことから、 多摩丘陵在来の植物を確認しながら観察できることは、実際に植生管理を行っている里山倶楽部のメンバーには、非常に有難いことです。 この尾根路は、ナラ枯れコナラを伐採してから明るくなって、草本〜低木の活力が高くなったように思われます。 サルトリイバラの葉に、ルリタテハの幼虫が3頭もいました。 ![]() 園路沿いには、コバノガマズミが数本あって、前回の樹林倶楽部の時は、白い花を咲かせていましたが、今回は、それが小さな実になっていました。 ![]() 芝生広場上雑木林の上側園路まで降りてきました。 ここには、チゴユリ、タチドコロが分布していますが、これらも、多摩丘陵所縁の大事な植物だそうです。 事務局が、用意してきた名札を立てました。 当該雑木林は、2020年10月から2022年1月まで、ナラ枯れの始まった大径木の伐採を行い、更新管理というアズマネザサ刈りを行っていますが、 まだ、伐採材の片付けが終わっていません。 また、伐採更新中なので、外周の園路から、来園者が林内に入らないようにしたいと思い、入りたくならないように、柵沿いにはヤブを残したり、材を積んだりしています。 確かに、生田緑地の園路沿いは、林縁と呼ばれる、生きものにとって快適な環境になります。 これらの植物にとっては、その環境を保全してあげることが大切だと思いますので、「ちゃんと笹刈りをしてほしい」という要望が出るのは当然だと思います。 あと3年もしたら、雑木林といえる状態になると思います。 それまでは、観察し易い環境ではなく、雑木林再生のための過程の環境であることを、了解していただきたいと思いました。 勿論、雑木林として再生した後の園路沿いのあり方については、もう考えておかなければならないとは思います。 都市に残された雑木林の保全のあり方、利用のあり方として考えていきたいと思います。 ![]() タチドコロは、生田緑地では、この辺りだけに分布しているとの解説もありました。 ![]() 伐採更新中の来園者のための休憩場所として、園路沿いに設けたベンチスペースの境界部に、伐採材に押しつぶされた状態で、サワフタギ幼木がありました。 これも、多摩丘陵所縁の植物とのことで、名札をつけました。 生田緑地では、シロシタホタルガなど、多様な昆虫が観察されています。 ![]() 区域に入ったら、観察し易いツノハシバミが数本もあり、若い実を見つけようと夢中になっていました。 ![]() アカシデの稚樹にも、名札を立てました。 萌芽更新地区では、アカシデの発芽を期待して、探したけれど見つかりませんでした。 そのため、アカシデの大木を1本残した状態にしてあります。 帰化植物のトウネズミモチ幼木が見つかりましたので、除伐しました。 そんなことをしていたら、ヤマハゼ幼木を伐られてしまいました。 ヤマハゼは野鳥の好きな樹木で、晩秋には、この実を食べに通う野鳥が観察されます。 樹林倶楽部は調査を目的とする活動です。 多摩丘陵の在来の植物が優占する雑木林を目指しているので、帰化植物の除伐は構いませんが、人間の都合のみによる除伐は厳禁です。 今度、このようなことをした人は、メンバーから除名します。 樹林の繁みは、一段と、深くなっていました。 ホリカワクシヒゲガガンボ?がいました。 ![]() ヒメウラナミジャノメが茂みの中にいました。 ![]() ![]() 里山倶楽部では荷物置場に使っていたベンチスペースで、調査結果の確認などを行いました。 ![]() ![]() 傍に、ヤマトアオダモが生えていました。 大きなイボタノキが開花していました。 ![]() 12:20 樹林倶楽部は現地で解散しました。 樹林倶楽部事務局へのメールは ![]() |