第 6 回里山倶楽部A (萌芽更新地区のアズマネザサ刈り) 日時 2019年 10月 5日(土) 10:00〜14:30 場所 生田緑地 萌芽更新地区 参加者 7年目 山下佳保里 6年目 山下まい、ねのは(小6) 4年目 池上幸一、陽子、豪一郎(小3) 猿谷明衣(中2) 藤村望美、渓(小3)、花(幼児) 3年目 新井みどり、康介(小4) 杉本貴子、大知(小6) 2年目 小野寺まなみ、花柑(小5) 佐藤奈緒、天音(小4) 1年目 中村瑞季、さち(幼児) (かわさき自然調査団市民部会事務局)岩田臣生、岩田芳美 20 名 この日は、再び夏に戻ったような陽気でしたが、萌芽更新地区の植生管理の考え方について説明してから、アズマネザサ刈りおよび樹林育成のための低木管理などを行いました。 10/3(木)の水田ビオトープ班の活動で、ハンノキ林上の池の泥上げを行っておいたので、この日に参加した子どもたちには、アメリカザリガニ釣りを楽しんでもらうことにしました。 アメリカザリガニ駆除も、谷戸の水辺の重要な自然保全活動です。 竿はいつものように、アズマネザサにタコ糸をつけたもので、餌はスルメです。 後は、自分で考えて、工夫して、釣ってもらうことにしました。 安全確保のための見張は、交代で誰かが見ていることにしました。 萌芽更新地区のイヌシデの大木の高さ 10mほどの所にキイロスズメが巣をつくっていたのですが、 これをオオスズメバチが襲ったようです。 アズマネザサ刈りをしている所に、上から、オオスズメバチとキイロスズメバチが組み合ったまま、ボタボタと音を立てて、落ちてきて、 そこから、また戦いがはじまるという光景が繰り返されていました。 とばっちりを受けては拙いので、巣の下には近づかないようにしてもらいました。 この日の里山倶楽部の活動は、皆さんには、伐り株や実生の周囲を中心に、アズマネザサを刈ってもらいました。 虫好きのお母さんがキイロスズメの幼虫を見つけました。食草であるヤマノイモを食べていたところを見つけたようです。 ほかのお母さんたちも興味津々でした。 午前中の活動を終えて、集合写真を撮りました。 午後も活動を続けましたが、気温は 30℃を超えて、直射日光を受ける場所での活動は辛くて、長くは続けられませんでした。 萌芽更新地区の南地区 A06-1b は伐採後に急に明るくなったことで、東南アジア原産で稲作と共に日本に渡ってきた史前帰化植物のアキノノゲシや、 アフリカ原産の帰化植物ベニバナボロギクや、北アメリカ原産の帰化植物コセンダングサなどが花を咲かせていました。 また、南方系の種であるツマグロヒョウモン(メス)が見られました。 午前中のみの活動で帰る人と午後から参加の人が入れ替わって、集合写真を撮りました。 9/15(日)の自然会議の勉強会において報告させていただいたように、萌芽更新地区は 1998 年末に、国庫補助事業による伐採、補植が行われた地区で、その時に「萌芽更新地区」と名付けられたのですが、 伐採後の更新管理が行われないまま経過して、2008 年 1 月に萌芽更新が失敗したことを市民部会において確認することとなり、 改めて、萌芽更新管理が行われている場面を観察できる樹林にすることを目的に、 10 年間、里山倶楽部Bによって大径木の伐採を行ってきました。 今年 5 月の市民部会(里山倶楽部)において、現況植生をモニタリングして、今後の植生管理について話し合い、 伝統的な里山管理である萌芽更新などの手法を用いながら、多様な生物の棲息が可能な環境を目指すことを合議しました。 そして、里山倶楽部参加者には、皆伐更新地区の活動と同様にアズマネザサだけを刈る活動をお願いしています。 同時に、事務局では、大きく繁茂していた低木層であるべき樹木を剪定したり、伐採したりして、 茂みの中を人や風が通れるように、また光が入るようにする活動を進めることにしました。 伐採した伐り株からの萌芽は大きく育っていますし、実生木も育っています。 まだ、全域については、この管理を終えてはいませんが、終えた範囲を観察していると、 樹林とするのに、もう、そんなに長い時間はかからないのではないかと思われてきます。 皆伐更新地区の更新管理では、草本は全て無視して、樹林に育てることだけを考えて活動していましたが、 ここでは、草本も楽しみながら樹林に育てることができそうにも感じています。 |