第 6 回 里山倶楽部B(伐採更新を考える)
日時 2019年 10月 19日(土) 10:00〜13:00 雨後の曇 場所 生田緑地 生田緑地整備事務所裏〜芝生広場〜上の田圃〜ハンノキ林〜萌芽更新地区〜 参加者 東 陽一、加登勇司、北川英樹 (かわさき自然調査団市民部会事務局)岩田臣生、岩田芳美 5 名 第 6 回里山倶楽部は早春に咲く草本(スプリングエフェメラル)のためのアズマネザサ刈りを計画していましたが、直前まで続いた雨のため予定を変更して、 新たな伐採更新を考えるための観察&意見交換会を行いました。 コースは上記としました。 生田緑地整備事務所裏の尾根を芝生広場まで歩きながら、確実に更新をやり遂げられるか、里山倶楽部AおよびBで楽しめるか、 大径木の伐採を里山倶楽部Bとして実施できるかなどを検討して対象地区を選ぶことを試みました。 生田緑地でもナラ枯れが始まっていますので、コナラ若齢林づくりを急ぐべきと考え、里山倶楽部による更新管理が可能な地区選びから始めてみました。 カシノナガキクイムシの穿孔によるフラシを観察し、ナラ枯れ、伝統的な里山管理とコナラ、クヌギ、これによる昆虫相とその変化など、生田緑地の生物多様性についての考え方など、 基本的な事項について話し合いました。 尾根の両側は、概ね、急傾斜地ですが、支尾根の頂部では緩い斜面が狭いながらあり、コウヤボウキの花が咲き、コバノガマズミが紅い実をつけていました。 こんな場所でも、高木を伐採してギャップをつくれれば、伐採更新が可能かも知れないと話し合いました。 芝生広場上辺りからは、昨年からの台風によって折られたコナラなどが目立ちました。 北向きの斜面ですが、斜面勾配からも、面積からも、この地区なら、里山倶楽部というボランティア活動で進めることができそうです。 丁寧な管理が可能な規模の伐採更新を繰り返して、少しずつ範囲を広げて、当該地区全体の伐採更新として組み立てる方法が可能ではないかと考えました。 里山倶楽部Bの皆さんにも、田植えや稲刈りを手伝っていただいた田圃に立ち寄って、梅畑で集合写真を撮りました。 クサギの実ができていました。 ハンノキ林も観察して、保全について説明し、意見交換を行いました。 萌芽更新地区も観察しました。 クヌギの萌芽更新目的の伐採を行ってきた冬とは異なる景観を観察しました。 オトコエシの花は、まだ咲いていて、キンケハラナガツチバチが吸蜜に来ていました。 また、ホトトギスが咲いていました。 里山倶楽部Bでは、この 10 年間、萌芽更新地区を萌芽更新地区と呼べる樹林にするための大径木の伐採も行ってきました。 場所を選べば、大径木の伐採から始める伐採更新を実行することができると考えています。 今回は、その対象地区の選定ができたと思います。 但し、対象地区全体を一度に皆伐する普通の方法ではなく、樹木などの状態を観察しながら数年かけて伐採する方法をイメージしています。 樹木の伐採まで市民活動として行うのであれば、このための予算取りは不要ですが、自然会議における合意、当該地区の伐採更新についての情報の告知、植生等の自然についての意見交換などは 行っておくべきかも知れません。 また、活動開始前のアズマネザサ刈り、園路と区域境界部の柵の設置、案内看板の設置なども必要になるでしょう。 |