令和 4 年度第 7 回里山倶楽部 <雑木林に侵入したモウソウチク除伐> 日時 2022年 5月 21(土) 10:00〜13:00 微かな小雨が途中から普通の小雨となった 場所 生田緑地 飯室山南地区(A14) 参加者 東 陽一、岩渕裕輝、北澤千晴 伊澤高行、北川英樹、吉澤正一 新井みどり、木遼子、冴由(小1) (事務局)岩田臣生、岩田芳美・・・11 名 西口トイレ 今朝の西口トイレには、ゴマフリドクガ(蛾)がいました。 生田緑地整備事務所事務所のヤード ヤマトクロスジヘビトンボがヤード上にいました。 谷戸の水辺で羽化した個体が、ここまで飛んで来たようです。 車に轢かれては可哀そうなので、クヌギが発芽していた植木鉢に置きましたが、自力で水辺に戻ってくれたでしょうか。 ヤマトクロスジヘビトンボは、源流域に棲息するヘビトンボの仲間で、綺麗な水辺の生物指標になっている生物です。 生田緑地の谷戸環境を指標する大切な生物の一つとして考えています。 飯室山南地区 生田緑地整備事務所裏に集合してから、飯室山南地区に移動しました。 桝形山広場には、どこかの歩こう会の集団があり、また、指定管理者が草刈りをしていました。 これから、様々な植物が成長、開花し、昆虫が吸蜜に訪れる季節だというのに、僅かしかない吸蜜源を刈ってしまう必要があるのでしょうか? 皆伐更新地区の東南端部に着いたところで、全域を見渡せそうな場所にリュックを置いて、チーム分けと活動方針を説明しました。 今回は、モウソウチク除伐2チームと皆伐更新としてのアズマネザサ刈りの3チームに分かれて活動してもらうことにしました。 活動場所としては、@皆伐更新地区、Aナラ枯れコナラを伐採したばかりの新たな伐採更新地区、B周辺の雑木林の3地区の活動に分かれます。 皆伐更新地区 @皆伐更新地区は、2010年末に皆伐し、翌年から自然に発芽したコナラ、ヤマザクラ、その他の樹木の実生を育ててきた地区で、既に何本かは直径 10cmになっています。 その概要は、青少年科学館紀要33号 「生田緑地における皆伐更新の試み」岩田臣生 を参照してください。 前回の活動時にサンショウの葉を食べていた、アゲハチョウの若齢幼虫は見つかりませんでした。 皆伐更新地区東南拡大地区 Aナラ枯れコナラを伐採したばかりの新たな伐採更新地区は、皆伐更新地区の東南側の急斜面です。 昨年、アズマネザサのヤブを刈り、ナラ枯れが始まったコナラ(直径 30〜50cm)7〜8本を伐採した斜面で、現在、コナラの発芽が見られるので、これを育てることを考えています。 皆伐更新地区東南の雑木林 B周辺地区は、アズマネザサのヤブが広がり、モウソウチクが侵入しているので、2014年から毎年、モウソウチクの除伐を行っています。 急斜面の北側に隣接するマンションに向けてモウソウチクを倒してしまうことが無いように注意しなければならない活動です。 北向きの急斜面であっても、アズマネザサの繁茂が著しい中で、地形、樹木、モウソウチクなどの状態をよく観察して活動しなければなりません。 隣地境界付近から始めた活動は、一旦中止して、少し離れた場所の除伐から始めることにしました。 東に伸びる支尾根の上から活動を始めていたチームは、東端までに生えていた若竹(枝葉を広げる前のタケノコ)を除伐し、尾根の北側(住宅地側)に林立していたモウソウチクの除伐に取り掛かりました。 中間の休憩を取り、集合写真を撮りました。 雨が降っていますが、既に濡れているので、残り1時間弱の活動を続けることにしました。 尾根上の実生コナラは、40〜50cmに成長したものも多く見られました。 活動の度に、踏まれてきたと思います。 ナナフシモドキ幼虫がいました。 9月頃に一度、この尾根上のアズマネザサ刈りを徹底してみると面白い結果が得られそうに思いました。 今回の活動では、ツチアケビを見つけました。 ツチアケビは、ナラタケ菌と共生する腐生ランで、葉緑素を持たず、ヤマシャクジョウ(山錫杖)という別名があります。 神奈川県植物誌によれば、山地や丘陵の雑木林の林床またはタケ・ササ群落内に生える植物で、県内では、点在するが少ないとあります。 また、川崎市内では、生田緑地と麻生区で記録されています。 |