令和 5 年度第 28 回里山倶楽部 伐採更新(常緑樹伐採とアズマネザサ刈り) 日 時)2024年3月16(土) 9:00〜12:00 快晴 場 所)生田緑地 萌芽更新地区 参加者)加登勇司、北川英樹、廣瀬朗子、政野祐一、吉澤正一 事務局)岩田臣生 計 6名 今回は、今年度の里山倶楽部の最終回です。 対象地は萌芽更新地区にしました。 萌芽更新地区は、1998年に、当該地区の土地を購入し、伝統的な里山管理である萌芽更新を観察できる雑木林を整備する国庫補助事業によって、伐採、補植が行われたコナラ林です。 残念ながら、伐採後5年が経過して、全ての萌芽が枯れてしまいました。 2008年1月の市民部会において、萌芽更新地区の現地調査を行い、萌芽更新の失敗を確認し、その後の萌芽更新地区の植生管理について話合い、 同じ目標植生を達成するための伐採更新を行うことを合議しました。 そして、大木の伐採を始めて、林内を明るくしたことで、小径木が活力を取り戻して成長を始めるとともに、埋土種子から発芽した多様な実生が生えてきました。 やがて、当初補植されたクヌギなどは、直径20cmを超える勢いとなったので、萌芽更新目的の伐採を行い、更新管理をしてきました。 こうした伐採更新では管理対象にされていなかったのが、(A06-2)でした。 私たちも、急斜面のヤブだった(A06-2)は、当面植生管理を行わない植生管理計画としていました。 ノコギリを使って樹木を伐倒することについては、私たちは少しずつ経験を積んで、ハンノキ林東地区の急斜面では、直径40cm超の大径木伐採も実施しました。 (A06-2)の樹林は、このハンノキ林東地区に、大きく日影をつくることから、シラカシ、シロダモなどの大径木は伐採したいと考えました。 私たちの能力も向上して、この程度の勾配なら植生管理が可能と思いましたので、この急斜面の植生管理も行うことにしました。 活動中、辺りからは、ウグイスの声が聞こえていました。 急斜面に散乱して、腐朽していた材の下には、カブトムシの幼虫がいました。 急斜面の上側の園路沿いには、様々な材が捨てられていました。 アズマネザサなどは、半ば腐っていましたが、できるだけコンパクトにまとめて、植物が発芽できる地面を広げるようにしてみました。 この材の積み替えという作業を見ていたのか、ジョウビタキ(メス)が現れて、傍近くに寄ってきました。 長い間、ヤブに埋もれていたイヌザクラ?の大木が姿を現しました。 根元近くのシロダモがグリ−ンアドベンチャーの対象になっていましたが、ここでは、このイヌザクラを巨木に育てる方が大切ではないかと思います。 盗掘を心配していたサイハイランの群落は無事でしたので、植生管理で踏み潰されないように、目印を立てました。 急斜面を上って、(A06-1)に入ると、急に緩やかになって、暖かい陽射しまでが別世界に誘ってくれていました。 伐採更新を始めたハンノキ林東地区北端のヒノキは伐採したいと思い、生田緑地整備事務所に相談していましたが、大きい方の2本については伐採許可がおりました。 そこで、ノコギリを使いたくなった二人が、途中で、このうちの1本を伐採しに行きました。 ハンノキ林の林床のミヤマシラスゲの枯葉の上には、キタテハが数頭、舞っていました。 萌芽更新地区では、継続して、小径常緑樹の伐採やアズマネザサ刈りを続けました。 良くあることですが、桑切鎌や、手鋸を落として、探しまわるという事態も起こりました。 記念の集合写真を撮って、一休みし、この日の活動を終えることにしました。 |