里山の自然学校2022
第05回《夜の昆虫観察》

【2022/7/17 更新】

日時 2022年 7月17日(日) 16:00〜21:00 曇
場所 生田緑地
参加(里山の自然学校 3年生)池上豪一郎
  (里山の自然学校 2年生)久保田あかり、柴田綾乃、畠山泰知、吉田絃
  (里山の自然学校 1年生)安達湊都、塩田采央、
              石垣来花、伊藤奏人、井上和音、卜部愛理、川口珠璃、河村桧弦、
              小林紗羅、北條真海、山内貴心
                         16 名( 5人欠席)
講師(事務局) 岩田臣生、岩田芳美 (応援) 伊澤高行
卒業生サポーター 小野寺花柑、原田天雅
総勢 21 名

第 5 回里山の自然学校は、夜の昆虫観察です。
前夜には雨が止んで、ライト・トラップが可能な天気になりました。
ライト・トラップを行う生田緑地整備事務所裏は、15:00前に使用可能な状態にしてくれていましたので、集合時間前からライト・トラップのためのシートを張り、可能な準備を始めました。

16:00 市民活動室に集合して挨拶を済ませました。
活動は、谷戸に降りて、生きもの観察を行い、18:00 に事務所裏に戻って、夕食のお弁当を食べてから、ライト・トラップをセッティングしておいて、ニイニイゼミの羽化観察を行うことを話しました。

谷戸にはトイレが無いので、トイレを済ませてから、夕方の自然観察に出発しました。

ヤマユリは神奈川県の花であり、輸出していた時代もあった花です。

ハンノキ林上のデッキ上で集合写真を撮りました。

夕方の自然観察を続けました。

草の葉の上に、弱ったオナガサナエがいました。
田圃に植えたイネの苗の状態も観察しました。

田圃下草地にノカンゾウが咲き始めていました。
下の田圃附近では、木道沿いのヨシを取って、ヨシ笛を吹く子が現れました。

ミドリシジミが 1匹、ハンノキの周りを飛んでいました。

芝生広場では、オオヒラタシデムシの成虫と幼虫に出会いました。
オオヒラタシデムシは、動物の死骸、糞などを食べる雑木林の掃除屋さんです。ですから、雑木林では、大切な生きものなのです
ヤマトタマムシの死骸も落ちていましたが、小学 4年生では、法隆寺の玉虫厨子は知らないようでした。
芝生広場から生田緑地整備事務所に向かいました。

生田緑地整備事務所裏で、夕食のお弁当を食べました。

お弁当を済ませたところで、ライトトラップをセットしました。

ライトトラップを点燈しても、昆虫が集まりはじめるまで時間があります。
今度は、西口広場経由でメタセコイアの林に向かいました。
目的は、ニイニイゼミの羽化を観察することです。

例年ならメタセコイア林で、多数のニイニイゼミが羽化するのですが、 今回、地上に出てきたニイニイゼミとの出会いは少ないものでした。

ニイニイゼミの幼虫を探していて、ホソサシガメの仲間を見つけた子がいました。
岩田は、取り敢えず写真は撮ったものの、全く知らない昆虫だったので、茅ケ崎の岸さんに相談して、ホソサシガメ或いは、ミナミホソサシガメだろうと教えていただきました。

ニイニイゼミの羽化観察はできていませんが、羽化殻、幼虫、成虫は観察したので、ライトトラップを観察するために、中央広場を通って、事務所裏に向かいました。
コフキコガネが活動を始めていました。

小さな小さなクモが、10倍以上も大きな蛾を捕まえて、必死にぶらさげていました。

生田緑地整備事務所裏に戻って、ライトトラップの観察を行うことにしました。
ライト・トラップに飛来してくれた昆虫は、次のようなものでした。
カメムシは、チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、オオホシカメムシ、エサキモンキツノカメムシなど
蛾類は、オオシマカラスヨトウ、ニジオビベニアツバ、クロモンドクガ、ヤガ科数種など
甲虫は、ウスバカミキリ、キマダラカミキリ、クロカミキリ、アオドウガネ、クロコガネ、コフキコガネ、カブトムシなど
その他は、ミミズク、ツマグロツツカッコウムシ、オナガサナエ、トウキョウヒメハンミョウ、ハネアリ、ハエ目など
ライト・トラップにオナガサナエが飛来したのは初めてでしたが、普段観察できない昆虫に出会えるライト・トラップなので、そんな見慣れない昆虫に見惚れてしまい、 見落とした昆虫が沢山ありそうですが、・・・。


ライト・トラップに飛来する昆虫に夢中になっている子どもたちはそのままに、一部の子どもたちは事務所付近の暗い道で肝試しをして遊びました。
ところが、暗がりと思っていた場所に、明るい照明が交差していて、夏休みの昆虫採集に夢中の親子や大人だけのグループがあちこちに居ました。
彼らの会話から、「カブトムシが沢山捕れる。」と誘い合わせて、生田緑地に押しかけ、貪り捕っている大人の集団が多いことが分かりました。
生田緑地憲章「持ち出さない」は何処の話?、注意しても、「そんなことは何処にも書いて無い。」と答える輩が、まだ多いのです。
生田緑地は交通利便性が高く、生田緑地産昆虫というブランドが確立していることなどから、夏の夜の生田緑地では無法行為?が展開されていました。

解散時刻 10 分前には、ライト・トラップを終了して、感想を聞きました。

それから解散して、東口から帰る 8人、西口から帰る 8人をそれぞれゲートまで送りました。
子どもたちを帰しておいて、一時的に採集した昆虫を解放して、ライトトラップを片付けました。

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Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation