オオブタクサやカナムグラの駆除
日時 2009/9/10(木) 10:00〜13:30 快晴
場所 生田緑地
参加 出口忠良夫妻、岩田臣生、岩田芳美、前田宏
谷戸の合流部はかつては谷戸の中でも一番のゲンジボタル出現ポイントでした。
ここ数年は毎年オオブタクサが繁茂して、気がつくとオオブタクサの林ができているという状態です。
大きいものは高さ5mを超え、太さも4cmを超えて、硬くなり、鎌で伐るのも力仕事になっています。
切り倒すと花粉が舞って、暫し息を止めたくなります。
また、カナムグラも雄花(写真右)が花粉を飛ばし始めていますが、雌花がまだ見つかりません。
アズマネザサもこれに覆われると負けてしまうようです。
ミゾソバやツリフネソウ
を傷めずにカナムグラだけを取り除くことは不可能です。
場所に応じて考えながら、少しでも勢力を削ぎたいということで作業を進めていますが、この時期は直ぐに勢力を回復してきます。
出口、前田は木道から遠い場所のカナムグラを鎌で刈り取る作業をしました。
木道からは見えないので思い切って刈り取ってしまう戦略です。
こちら側の谷戸の谷底部に繁茂している状態を見ると、オオブタクサもカナムグラも日当たりの良い場所に広がっているのが良く分かります。
風もなく、強い日差しを受けての作業となりました。
岩田はオオブタクサ駆除に集中して作業をしました。
谷戸のオオブタクサは全て切り倒しました。今年のオオブタクサ刈りは今回で終わりです。
日陰の草地に座って休憩しました。
オニヤンマが直ぐ近くに飛んできて草の茎に止まったり、クロアゲハの雌雄が目の前で恋の舞を見せてくれました。
長閑な時間が流れます。
出口さんから、彼が住んでいる団地のビオトープ公園で田圃をやりたいという話がでました。
麻生区万福寺のゲンジボタルを保護したビオトープ公園です。
話の主題は費用のことだったのですが、保護したはずの生物に影響を及ぼすようなことが無ければいいと思います。
田圃から排出された水がビオトープの水路に入らないようにすることが大切だと思っています。
狭い水環境では濁った水の影響を考えないといけません。
畦端会議で田圃再生の話をした時にチゴザサが繁茂していた場所を田圃に再生するのは大変だという話をしました。
チゴザサが分からないというので、チゴザサを観察してもらいました。
田圃の周辺のジュズダマにはクロコノマチョウの幼虫が育っています。
成虫は薄暗い樹陰にいることか多く、明るい場所は好きではないように思われますが、田圃周辺に繁茂したジュズダマやヨシには幼虫が見られます。
幼虫は葉の裏側に下を向いていることが多いのはどんな理由なのでしょうか。
ササキリもいました。
ササキリはキリギリスの仲間ですが、緑色と黒褐色の組み合わせが美しく、幼虫の頃は更に興味深い色形の昆虫です。
ルリチュウレンジでしょうか。ここでは害虫として扱われることはありません。
谷戸におりる途中でヨコジマオオハリバエを見つけました。
成虫は花の蜜を餌としていますが、大型の寄生バエです。卵胎生で産みおとされた幼虫は通りかかった蛾や蝶の幼虫に寄生して育つようです。
宿主が通りかかるのを待つという戦略は一見有効には思えないのですが、こうした戦略をとる生物は結構いるのかも知れません。
上の田圃に着いた時には、田圃への水が止まり、田圃は干上がっていました。
大きな穴が水路の途中に開いていて、そこに水が流れ込んでいました。
干上がった田圃の稲の根元には足跡がいっぱいついていました。
イタチがアメリカザリガニを食べに来ていたのでしょうか。
岩田(芳)はアメリカザリガニの駆除をしていました。
ハンノキ林上の池 4〜6cm×3、8cm×1
上の田圃 1〜3cm×40
ヨシ原の池 3〜5cm×7
通りかかった夫婦が何をしているのかと尋ねてきたので、トンボのヤゴなどを保護するためにアメリカザリガニの駆除をしていることを説明しました。
すると、「ここはこの辺では一番良い所だ。気持ちの良いところなので、よく来る。そんなことまでしてくれていたのか。有り難う。」と言ってくれました。
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