生田緑地の谷戸の自然保全活動


オダ用の竹の伐採
日時 2011/9/14(水) 10:00〜13:00 晴 29℃
場所 生田緑地 竹林
参加 岩田臣生

オダに使う竹を伐採しました。 伐採したばかりの竹は重いので、これを1週間ほど置いておいてから運び出します。
でも、日影なのに暑くて、思うほどには捗りません。 少し足りないとは思いましたが、この日の作業は終りにしました。
竹林の中ではカネタタキとジョロウグモにしか出会えませんでした。


草刈り
日時 2011/9/14(水) 10:00〜13:00 晴 29℃
場所 生田緑地 上の田圃の上の草地
参加 岩田芳美、城本法子

毎年オダを立てている草地の草刈りを始めました。
ただ、アカバナやツリフネソウが咲いているため、どの様な状態に草刈りをすればいいのか困ったようです。
アカバナは2006年に確認してから意識的に保護していることもあって上の田圃周辺に広がってきました。 ツリフネソウは、この谷戸で9月に見られる花として、園路から楽しめるように保護しています。 カナムグラ駆除の主目的は、ツリフネソウとミゾソバをカナムグラが覆い枯らしてしまわないようにすることです。
そのほかにも、様々な在来の植物が花を咲かせているので、必要最小限の草刈りにしたいとは思っています。 まずは、ヤマグワやススキ、ヨシなどを刈り取って、それから判断して、刈らせてもらうことにします。
それにしても、この日は暑くて、程々で止めたようです。 毎月の水環境調査を実施していて分かったのですが、この谷戸の中でも、この上の田圃の辺りの気温は高く、日が当たっている中での草刈りは一苦労なのです。
アカバナ ツユクサ
草地の外れにホソハリカメムシがいました。 一般的にはイネの害虫ですが、ここでは駆除対象とはされていません。
ホソハリカメムシ

下の写真は上の田圃の下の草地で、城本が春からカナムグラの駆除に精を出していた場所です。 お蔭で、ツリフネソウが残って、咲いています。


上の田圃のイネの出穂は2週間以上遅れていましたが、今では穂も色付き始めて、予定の稲刈りに間に合いそうです。
木道と反対側の畦は草刈りをさせてもらって、その畦沿いの水路を深くしておいて、田圃の水位を更に下げようと思います。 思いの外、田圃の中に水が残っていました。
田圃にはシオカラトンボとオオシオカラトンボが10匹ほど縄張りをつくっています。 オニヤンマは谷戸をいくつかに分けて縄張りをつくっているようです。
稲穂とシオカラトンボ♂

下の田圃周辺を観察しました。
下の田圃では奥の方で田圃雑草を生育管理していたのですが、大きくなれるものが強く、チョウジタデが優占したようです。
チョウジタデ
木道の両側は毎年、ミゾソバとツリフネソウが勢力を争っていたのですが、今年はミゾソバが勝っているようです。 それでも所々にツリフネソウが頑張って咲いています。


谷戸の途中でも様々なものに出会いました。
木道の上に、こんなものが沢山落ちていました。 アカメガシワの種子のようです。 如何にも頑丈そうな種子が大量に落ちていました。 アカメガシワのシードバンクの凄さは、この種子を見たら納得してしまいました。

ピクニック広場下の階段部分でイチモンジチョウに出会いました。 クロヒカゲがいつもいる場所です。 同じような場所が好きなのでしょうか。

今年はキツネノマゴが広い範囲に広がっているように思われます。

ハンノキ林上のカラムシにはフクラスズメの大きな幼虫が何匹もいました。 枝に触ると、体を震わせて威嚇したり、ピョンと飛び降りてしまったり、大きな体に似合わず素早い動きを見せます。

林の中では枝から垂れていたヤマノイモにムカゴが付き始めていて、光の加減か?美しいものに感じられました。



スジグロボタル棲息環境保全
日時 2011/9/14(水) 13:30〜14:00 晴 29℃
場所 生田緑地
参加 岩田臣生

野鳥班の水田さんから科学館裏谷戸のスジグロボタル保護地区で、土砂が溝に溜まって、水が園路に流れ出ているとの連絡を戴いていましたので、 ジョレンを持って様子を見に行きました。
確かに、排水溝いっぱいに土砂が溜まっていて、園路の舗石の表面を湧水が濡らしていました。 放置すれば、掃除が行われて、取り出した泥を生息地の上に捨てられかねません。
ジョレンは排水溝の幅を考えると大き過ぎましたが、土砂を掬い出して、園路側に置かせてもらいました。 表面の濡れた泥の中には生物が潜んでいる可能性もありますが、水際に置いておけば自力で這い出してくるものと思います。 作業中にも、3〜4個のカワニナが見つかりました。

野鳥観察小舎の方も流れの末端部に土砂が溜まり、流れてくるものがあれば直接排水溝に流れ落ちる状態になっていましたので、 この部分に4つほどの水溜まりをつくっておきました。 これはできるだけ水が滞留するようにするためです。

近くのホトケドジョウの保護池も覗きましたが、ここにも土砂が溜まっていて、ホトケドジョウがいるとは思えない状態でした。 しかし、ここは「生田緑地の谷戸とホトケドジョウを守る会」の活動エリアなので手は入れませんでした。

辺りにはヤマホトトギスが咲いていますが、今年の生田緑地のヤマホトトギスは紫色の斑点が消えて、殆ど白花になっています。 これはどうしたのでしょうか。 皆さんのフィールドでは如何でしょうか。
また、次の写真のような花の付き方をしているものもありました。 これもヤマホトトギスなのでしょうか。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation