生田緑地の谷戸の自然保全活動
<モニ1000>水環境調査



モニ1000) 水環境調査
日時 2013/10/23(水) 11:00〜13:30 曇
場所 生田緑地稲目谷戸
参加者 岩田臣生

20日の雨の影響が残っているのは承知していましたが24日から雨になって台風27号が来るとの天気予報が出されていたため、この日にモニ1000里地調査 2013年10月の水環境調査を行いました。
谷戸に降りて、上の田圃の導水路、下の田圃裏の水流を調査可能なように手をいれてから、ヨシ原に向かいました。 下の田圃上のヨシの茂みに数十羽のスズメがいて、後から後から飛び立っていく光景には驚かされました。 これだけの数のスズメをここで見たのは初めてでした。 稲が実っている時には現れなかったのに、今頃どうしたのかと不思議に感じました。


K ヨシ原の池 
泥が溜まって、水深は浅くなっていました。水面には油膜のようなものが広がっていました。


B 谷戸末端の階段下の水流
水路の護岸の材が腐っていて、危なく水路の中に落ちそうになりました。 岸の土も柔らかくなり、水路に抜け出してもいるようで、危険な状態になっています。 間もなく当該施設は整備後10年になりますから、少なくとも、下水に入る直前部分については手を入れる必要があると思います。



A 下の田圃裏の水流
下の田圃は水が湛えられ、水は排水堰から水路に流れ出ているようです。
下の田圃裏の水流は隣地部分の流れが悪くなっていて、計測位置での落差が確保されていません。 近々、隣地部分についても水路の保全管理を行う必要があります。


H 上の田圃への導水路
水流の流量が多いため、ここも計測地点の落差が確保されていません。 堰を改修しなければなりません。
上の田圃の下の段の水が漏れていて、水が排水堰を越えていません。
畦に穴が開いていて、そこに水が流れ込んでいました。
これを補修して漏水は止めたつもりですが、その後の水位上昇は確認していません。

G 湿地3段目の池
小さなアメリカザリガニが多数いました。
2段目の水の流れ方がおかしくなっています。 今年は、湿地全域の思い切った手入れが必要だと思います。

C ハンノキ林上の池
湧水量が増えて、水が澄んでいます。



2013年10月23日 調査結果
調査地点 開始時刻終了時刻 気温℃水温℃ 透視度cmPH 流量 L/sec.
K(ヨシ原の池) 11:2511:38 18.017.5 457.0 BTB
B(中央水路末端) 11:4011:50 17.217.0 1007.0 BTB 1.111
A(下の田圃裏) 11:5412:09 18.517.0 736.5 BTB 1.064
H(上の田圃への導水路) 12:2012:35 18.417.1 207.1 BTB 1.020
G(湿地再生地の池) 12:4812:57 17.917.2 577.0 BTB
C(ハンノキ林上の池) 13:2013:30 17.317.5 1006.6 BTB





2013年1月〜10月の流量の推移(L/sec)
調査地点 1月2月 3月4月 5月6月 7月8月 9月10月
B(中央水路末端) 0.691.04 1.040.909 0.2721.037 0.0690.174 0.1981.111
A(下の田圃裏) 0.300.46 0.600.758 0.167 0.109 0.4551.064
H(上の田圃への導水路) 0.281.05 0.620.385 0.1250.528 0.1040.213 0.2851.020


科学館裏谷戸の倒木(松)の処理
日時 2013/10/23(水) 13:40〜14:40 曇
場所 生田緑地 科学館裏谷戸
参加者 岩田臣生


先日の台風で枯れていた松が倒れました。
この倒木の処理について野鳥班から整備事務所に依頼があったがどうするかという相談がありました。 当該谷戸の奥の水辺と湿地は、水田ビオトープ班として、ここに生息する昆虫の生息環境を保全しています。 何も知らない人に作業を任せることはできません。
倒木の幹の部分はそのままにして水辺に散乱した枝を片付ければいいということでしたので、これを片付けてから帰ることにしました。
現地は倒れた枯れマツの外にも落枝が湿地全体に散乱していました。



散乱していた枝は太いものでも10cm程度でしたので、適度な大きさに伐って積みました。
湿地に散乱していた落枝も大きなものは全て片付けました。
水流に溜まった土砂が気になりましたが、ジョレンを持って来なかったので、今度の台風27号が通過してから活動することにしました。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation