水辺管理 日時 2014/10/7(火) 9:10〜13:50 晴 場所 生田緑地稲目谷戸湿地 参加者 岩田臣生 6日に台風18号が通過しました。 オダは倒れていないという連絡をいただいていましたが、雨のために土砂が運ばれて水流が意図しない方向に流れていることは良くあることなので、これの点検、補修をしておくことにしました。 まず、湿地から点検です。 9月に1段目の補修をしたばかりなので特に問題はなく、3段目まで流れていました。 保護している植物の種子を少し採取しました。これは様々な管理方法を実験するためです。 水辺にはマユタテアカネ、アキアカネ、キタテハ、オンブバッタ、ハラビロカマキリが、 ミゾソバの花にナミハナアブ、ホソヒラタアブ、ツリフネソウにマルハナバチが来ていました。 次に上の田圃の導水路を調べました。 木道下のパイプが落葉などで詰まって、水は木道下に溢れ出していましたので、これを補修しました。 水が田圃に入り出したのを確認してから下の田圃に移動しましたが、一見問題無さそうに思えたのでヨシ原に移動しました。 中央の水路の末端は、水路から水が溢れていました。 パイプの流れを妨げていた小枝や枯葉を取り除き、ここからヨシ原の池までの間の流れを悪くしているカサスゲの葉などを取り除いて水を通しました。 近所の人なのか、いつもこのぐらい降ってもらいたいねと話しかけてきました。 このぐらい水量があると嬉しいですねと答えて、暫し、雑談しました。 先方は、私が活動しているのを度々見ていたのか、私を知っているという話しぶりでした。 作業を終えてから、哺乳類調査の定点カメラの前を通りましたがストロボが光りませんでした。 変に思ってカメラの前にいきましたがやはりシャッターがおりません。 故障したかと思い、カメラを回収しました。 帰る前に、やはり下の田圃の裏の水流も調べることにしました。 すると、田圃に水を入れていたパイプが泥に埋まり、田圃には水が殆んど入っていませんでした。 このパイプには中まで泥が詰まっていたので、ヨシを通して、パイプ掃除をしました。 水が田圃に入り始めました。 下の田圃にも、アキアカネだけではなく、マユタテアカネもいました。 また、哀れな状態の稲にアオモンイトトンボがいました。 辺りの木道沿いにはオオミゾソバが咲いています。 そこにはオオハナアブやイチモンジセセリがいました。 次に、上の田圃の周囲も調べることにしました。 具に見ていくと、下の段の水流側に3ヶ所、水漏れがあり、孔から湧き出るように水が流れ出していました。 これは田圃の中の水位が周囲の地面より高くなっていたためのようです。 この水漏れは孔を潰して止めました。 持ってきた道具はジョレンのみでしたので、仕方ありません。 田圃の畦のつくり直しの時に手を入れることにしました。 更に水流沿いに哺乳類の足跡を調べながら歩きました。 増水してできた柔らかい泥面に新しい足跡がいくつもありました。 谷戸の合流部には城山下谷戸から音を立てて水が流れ出していました。 城山下谷戸側に入ってみると、流れは池には入らずに直接、稲目谷戸側の水流に流れ込んでいました。 ここは、流れを変えて池に入るように誘導しました。 この日のように水量がある時は少ないので、出来るだけ留めて、湿地化を図りたいと思いました。 ただ、この池の上も含めて、殆んど一面にカナムグラが繁茂していました。 水量のある時に、攪乱もした方がいいかも知れません。 回収した哺乳類調査の定点カメラは自宅に持ち帰り、データを調べたところ、307枚の画像が記録されていました。 最終記録は9月30日11時25分でした。 22日15時30分に設置したので、8日間も経っていません。 画像を調べた結果では、晴れた日には良く日が当たっているようで、そんな時は連続してシャッターがおりていたようです。 ただ、この8日足らずの期間に、タヌキ9枚、アライグマ2枚、不明哺乳類2枚、人間3枚が撮影されました。 住宅地に隣接している場所でも、タヌキは毎晩のように歩いているようです。 しかし、日溜りに反応した撮影が余りに多いため、この場所に定点カメラを設置する場合は1週間で回収する以外に方法は無さそうです。 |
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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation