水辺保全、アメリカザリガニ駆除など 日時 2015/5/7(木) 10:40〜14:00 晴 場所 生田緑地 参加者 岩田臣生、岩田芳美 特定の植物を保護し、来園者にも楽しんでもらうためにアズマネザサ刈りを行うことがありますが、そのことが立ち入りを誘発して踏み潰されてしまったり、盗掘を招いたりする可能性があります。 これに対処する一つの方法として立入禁止にできる場所については保護のための立入禁止看板を設置することを自然会議で合議しました。 このうち005を2月に試験的に設置しましたが、2ヶ月が経過して問題が無さそうなので、001〜004、006の追加設置を指定管理者にお願いし、現地確認を行いました。 雑木林からはアオゲラのドラミングと鳴き声が聞こえ、キビタキの声も聞かれました。 その後、5/2の里山倶楽部Aの活動で萌芽更新地区に植えたクヌギの苗の状態を確認しました。 林床の土が乾燥していたので、苗木に水をかけておかなければならないと思いました。 未明の降雨量は不明でしたが、外見的には4〜5割は生き残っているように見えましたので、もう少し様子をみることにしました。 もう一つ気になっていたのは、5/4には湿地の1段目から2段目に水が落ちていなかったことです。 一応手入れはしましたが、その結果が分かりませんでした。 現地を見て、流量は非常に少ないながら、2段目に水が落ちていることを確認しました。 ただ2段目の流れ方は望ましくない状態でしたので、もう少し水が溜まるように排出側の堰の高さを少し調整し、泥の表面に澪筋になるような浅い溝を掘り、流れを変えることにしました。 また、今回もシオヤトンボの羽化殻を調べましたが見つかりませんでした。今年の羽化は終了したものと思われます。 代わりに羽化して間もないと思われるマダラガガンボを見つけました。 湿地1段目はハルジオンが花盛りで、コチャバネセセリ、ヒメウラナミジャノメ、アオハナムグリ、クロハナムグリ、ハナアブの仲間などが吸蜜に集まっていました。 この時期の吸蜜源は限られているようなので、外来種ではあっても駆除できずにいます。 まだ、クロハネシロヒゲナガ♂がフワフワと草の上を飛んでいました。 シオヤトンボ♂も、待ちくたびれたように、草に止まっていました。 湿地の水の状態を確認できましたので、上の田圃の様子を見に行きました。 途中の梅畑もハルジオンが咲き誇っていて、キアゲハが吸蜜に来ていました。 上の田圃では、アメリカザリガニの駆除を行っていました。 捕まえられたのは10匹でした。 アメリカザリガニは予想外に少なく、マメゲンゴロウやホトケドジョウの稚魚、それにサカマキガイなどがいました。 田圃の水の中に白い卵が一つありました。 カルガモの卵でしょうか。 周辺でセリバヒエンソウやカナムグラの駆除もしていたようですが、セリバヒエンソウはまだ多数咲いていました。 田圃周辺でもクロハネシロヒゲナガがフワフワと飛んでいました。 また、モウソウチクが梅畑に侵入して、大きなタケノコが生えていました。 木道の手すりには様々な毛虫が歩いていました。 田圃のアメリカザリガニ駆除を終えましたので、湿地のアメリカザリガニ駆除も行うことにしました。 小さなアメリカザリガニの駆除は、こまめに繰り返すことが大切だと思います。 湿地2段目では3〜6cm大 17匹を駆除しました。 湿地3段目は3〜4cm大 3匹を駆除しましたが、2段目側の水溜りは泥が溜まり過ぎていることが分かりました。 これはジョレンで泥上げをしなければと思いながら、その水溜りに入った状態で、土手に生えていたウツギ、ヤマグワなどを伐っていたところ、茂みの中にハチの巣を見つけました。 ハチの出入りは無いようでしたので、空巣かと思いながら、巣を露わにしたところで、羽音が聞こえ、大きなハチが飛んできたのを見て、少し離れました。 飛んできたハチは、直ぐに巣の下の穴から中に入ってしまいました。 キイロスズメか何かの初期巣で、まだ女王蜂だけのようです。 危ないところでした。 これは急いで取り除かないと湿地の活動ができなくなってしまいます。 3段目の水辺にクロスジギンヤンマが飛んできました。 近くのベンチに移動して休憩しました。 手すりにアトジロサビカミキリとヒオドシチョウ幼虫2がいました。 帰り道、ハンノキ林上の池にカルガモが1羽いましたが、ヤブの中に逃げ込んでしまいました。 このカルガモと先程の卵が関係あるのかどうかは分かりません。 直ぐ上のアオキの葉にヤマサナエが止まっていました。 これも、今年の初認です。 萌芽更新地区の苗木を見上げていたら近くの茂みが動きました。 またガビチョウかと思いましたが、別方向から見たら羽の色が違いました。 コジュケイが嘴を伸ばして飛び上がり、ウグイスカグラの枝先を啄んでいました。 丁度、ウグイスカグラには赤い実がついていましたので、下から眺めていると、この実を食べているように見えました。 実際には何をしていたのでしょうか。 外来種とは承知しているものの、微笑ましい特別な場面を見ることができたと思えてしまいました。 ピクニック広場ではトモエソウの周りの草が伸びだしていたので、少しだけ草むしりをしておきました。 |
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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation