生田緑地の谷戸の自然保全活動



スミレのモニタリングと保護

日時 2016/3/21(月) 10:00〜13:00 曇
場所 生田緑地 七草峠、野鳥の森、東口北雑木林
参加者 岩田臣生、岩田芳美

あるスミレの開花株が今年は少ないという情報がありましたので、そのスミレのモニタリングと保護のためのアズマネザサ刈りなどを行うことにしました。
現地に行く途中で七草峠の崖面を観察するとヒゴスミレの蕾が観られました。


次に、野鳥の森の生育地に向かいました。
モニ1000里地調査の3月の植物相調査で蕾が観察されていました。
そこで、モニタリングをしておくことにしました。
このスミレは小さいのですが、株数は20、そのうち7株に蕾が見られました。
生えていたアズマネザサは極めて細いものが疎らに生えているだけでした。


次に、東口北雑木林に向かいました。
こちらは崖面では、何故か、その裾の方に見られます。
崖面の上の方のスミレの写真を撮ろうとして、裾にあるスミレに気がつかずに踏んでしまう人がいそうでしたので、簡単なロープ柵を設置してもらうことにして、その位置をアズマネザサで印付けしました。
崖面にはアズマネザサは少なく、シダ類、ジャノヒゲ、数種の稚樹、キヅタなど、様々な植物が勢力を伸ばしているようでした。
蕾や花をつけているのは 46株ありました。 現時点では葉のみしか確認できなかった株を含めれば 80株ぐらいはあったと思います。
このスミレの生育状態を観察していると、肥沃な土壌よりも、他の植物が好まない、乾燥気味の荒地に近い土壌を好むように思われました。
他の植物が生えてくると、それだけで湿潤になってくるため、生育する場所を移動しているように感じました。 小さなスミレなので、落葉が積もっているのも、良くないようです。 保護のためには、地上部から姿を消している時に、一度、もう少し大胆に、他の植物を刈ってしまう方法もあると思いました。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation