ホタル・ガイド・ボランティア 8日目 日時 2016/6/25(土) 19:00〜21:00 曇 場所 生田緑地ホタルの国 参加者 岩田臣生(調査団)、岩田芳美(調査団)、神谷宏泰、斎藤昭三、佐々木キヨ子、木坂陽子(調査団)、政野祐一(調査団)、両角亮子(資生堂)、深瀬典子(住友商事)、古屋理香子(資生堂) ホタルの国の第8日目のボランティアは 10人でした。 入国者は 1300人でした。 ピーク時の出現数は 40 でした。 ●スマホを使っている人が非常に多かった。(20人) 電源OFFのルールは承知しているのに、守っていない人たちであることは明らかだった。 ●混雑していたので、スマホの光が見えても、近くに行くまでに時間がかかってしまった。 ●南案内所につめていたが、付近にホタルが飛んできてくれた。 ●光る靴を履いている子の靴にガムテープを巻いたが、底も光る靴だったので大変だった。(2人) ●鞄の中で光っている子ども用スマホ・携帯電話を注意したら、タオルで巻いてくれた。 ●芝生広場から懐中電灯を点けて降りてきた10人のグループがあった。 ●同じ場所から出ようとしていた人がいたので注意した。 ●遅い時間に入ってくる人が、まだ大勢いるが、殆ど飛んでいない。 ●車椅子に高齢の女性を乗せて南口から入ろうとする夫婦がいたので、無理だから止めるように説明したら、既に警備員に断られていたようで、車椅子では入れないとはどこにも書いてないだろうと反発してきた。 自然のゲンジボタルが、普通に車椅子で見に行けると考えていて、事前に、昼間来園してみるとかせずに来しまい、入る権利があると主張する人がいる。都会の恐さだと思った。 今年は、ホタルの国の開国前に、車椅子利用者のためのホタル観賞の会を考えてみたが、ハンディキャップを持ちながらも、ホタル観賞をしたい、させたいという人たちとの繋がりが無かったため、 具体化できなかった。 決して、拒否しているわけではなく、自然の保護・保全と観賞者の安全を考えなければならないからである。 詳しく話を聞いて力になりたいと思ったが、既に、立腹、興奮していて、建設的な話はできなかった。 ●ホタルの国の中に設置されている案内地図を見ようとして灯りをつける人や、どっちに行けばいいのかと道を聞く人が、まだ時折、いる。 未知の世界に足を踏み入れようというのに、入ってしまえばどうにかなる。 日常生活の延長でスマホに聞けば、道に迷うことはない。 そんなふうに考えている人が増えたのだろうか。 ●ホタルも遊園地のアトラクションと同様に考えている人がいる。 谷戸全体に探し歩くのに疲れたのか、「見やすく、スポットをつくってくれればいいのに!」という声が聞こえた。 ●生田緑地のゲンジボタルが自然の中で棲息していたホタルであるという話から、ホタルの国の活動はいつから行っているのかと尋ねてくる人がいた。 2000〜2003年度のホタルの里整備事業が完了した2004年の6月に大勢の人が、ホタルを捕ろうと網とカゴを持って来たり、酒宴を開いたり、所かまわず用を足したり、ペットを連れて来たり、 大量のゴミを置いて帰ったりという事態となった。 また、ホタル出現数が、過去最低の 37 を記録した。 このことから、川崎市環境局北部公園事務所は、大きな予算を投じて、大勢の市民がホタルを楽しめるように整備したのに、その整備によって、ホタルが消えてしまうようなことはあってはならないと 危機感を抱いた。 そこで、当時、谷戸の自然保全活動を開始していた特定非営利活動法人かわさき自然調査団水田ビオトープ班と協働して、ホタルの棲息環境を保全することになったのである。 2005年は環境局長から、2006年は市長から、生田緑地の管理権限についての委嘱状を受けて、「ホタル指導員」の腕章と名札をつけて、ホタルの保護のためのパトロールを行い、必要な注意を繰り返し、マナー啓発のためのホタル観察会などの活動を行った。 この啓発活動は膨大な数のクレームを北部公園事務所長にもたらしたが、効果は直ぐに現れ始めた。 そこで、2007年からは、ホタル指導員という上から目線の活動ではなく、観賞者と同じ立場で活動するホタル・ガイド・ボランティアとして活動することとし、現在まで継続している。 ●今でも、ここのホタルは何かと聞いて来る人がいるが、ゲンジボタルである。 かつて生息していたヘイケボタルは、田圃環境の消失とともに消えた。 生田緑地のゲンジボタルは、川崎から本来の棲息環境が消えていったにも関わらず、多摩丘陵の谷戸の源頭部に辛うじて生き残った、逞しいゲンジボタルである。 今後は、棲息環境を保全し、皆で、優しく、見守ってあげましょう! ●スマホで写真を撮ろうとしていた人をその横で観ていた親子連れの父親らしき人が、「それ、やめてもらえますか。光でホタルが見えないし、禁止って書いてましたよ」と注意し、 相手も「すみません」と、すぐに切った。(ホタル・ガイド・ボランティアの知人からの報告) |
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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation