生田緑地の生物多様性保全活動、

田圃の田起し、セリバヒエンソウ駆除

日時 2017/4/27(木) 10:00〜13:30 曇
場所 生田緑地 下の田圃、上の田圃
参加者 岩田臣生、岩田芳美、梅原和仁、鈴木潤三、田村成美

農作業が可能な土地もない素人が、生田緑地の谷戸に田圃を再生し、水辺に生息する生物のため、また里山らしい気持ちの良い景観をつくるために、田圃を維持する活動を継続しています。
苗づくりは、この活動を開始して間もない頃に、川崎市北部公園事務所からいただいた育苗箱10枚を使い、培土と種籾を近くのJAセレサ川崎から購入して、 4/3(日)に浸種し、4/12(水)に播種し、現在、マンションのベランダに置いて育てています。
田圃は、マメゲンゴロウ、ホトケドジョウ、センブリ類やトンボのヤゴなどのため、また 2〜3 月に繁殖に集まるアズマヒキガエルのために、冬期湛水としていますので、水漏れで乾いていない限りは、本来的な意味での田起しは不要だと考えています。
しかし、2006年に再生した上の田圃の下の段は、まだ田圃の土にはなっていないので、不耕起のまま、田植えができる状態ではありませんので、この時期に、何度かは耕すようにしています。
勿論、投入したままにしてあった落葉を漉き込むことも忘れてはなりません。
これは、4/13(木)に1回行い、土が良くなっているのを感じました。

下の田圃
下の田圃は、2004年に、厚く蔓延っていたチゴザサの根を取り除いた時点で、トロトロの土の深い湿田になっていました。
このところ、アライグマの食害のため収穫できずにいますが、田圃として使っておくことは必要なことだと考えています。
田圃の中には、既に、オオミゾソバが20cm程に育ち、ヨシの芽も、広い範囲に出ていました。
不思議に感じたのは、オオミゾソバ、ヨシ、コガマ、クワイの外の田圃雑草が何も見当たらなかったことです。
この田圃を耕す時は、半ズボンに裸足とか、様々試してきましたが、この日はウェイダーを履きました。
田起しと共に大切な活動が、田圃の畦への泥上げだと考えています。 1回に積む泥の量は僅かですが、これを繰り返すことが畦の補強になっていると思います。

この日は来園者が多く、何人もの通りがかりの人が、何を植えるのかと尋ねてきますが、会話に時間を取っている余裕はありませんでした。
それでも、「これから、ここを散歩させていただきます。」と丁寧に挨拶をして行く老夫婦には頭が下がりました。
しかも、作業を続けていると、後方で、「モンキ、モンキ」と叫んでいます。
振り返ると、モンキアゲハが吸水を繰り返しながら近づいて来ました。
こんなに間近に、モンキアゲハを観察したのは初めてでしたが、この田圃の中での移動は容易ではなく、カメラを取りに行こうなどとは思いもしませんでした。

活動中、田圃の泥の上に現れたアメリカザリガニ 3匹は駆除しました。
シオヤトンボ♀が飛んで来ました。


上の田圃
上の田圃の代掻きを行いました。


活動を終えて、梅畑のテーブルベンチで休憩しました。


   かわさき自然調査団の活動
特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for nature Research and Conservation