生田緑地の生物多様性保全活動

萌芽更新地区のアズマネザサ刈りなど
日時:2022/2/1(火) 10:00〜12:00 晴
場所 生田緑地 萌芽更新地区
参加者 岩田臣生、岩田芳美、伊澤高行

今回はマルバスミレ保護のためのアズマネザサ刈りも行いました。
マルバスミレは、神奈川県植物誌によれば、県内全域に点在するスミレのようです。
生田緑地では、数年前までの分布地が環境の変化によって衰退し、代わって、この自然探勝路に見られるようになりました。
ただ、最近、生田緑地内のランニングが流行しているので、踏まれることに耐えられる植物ではないマルバスミレが消えることにならないか心配しています。
現地では、既に小さな葉が確認できました。



萌芽更新地区は、伝統的な萌芽更新を観察できる雑木林を目指して、1998年末に、国庫補助事業によってコナラ林 1,200u を伐採した地区です。
伐採樹の萌芽更新が失敗したことを、2008年1月の市民部会において話し合い、そこから、改めて、萌芽更新地区と呼べる樹林を目標に、里山倶楽部を軸に活動してきました。
この 14年の活動によって、目標に近づけたと感じていますので、できるだけ亭寧な仕上げをしたいと考えて、アズマネザサ刈りを行いました。
アズマネザサ刈りと言っても、刈込鋏を使い、刈った材は散らして、地面に残しました。
当該地区には、無数の実生が育って、3mを超える幼樹も少なくありません。



アズマネザサに覆われた斜面に、枯れた伐り株が姿を現しました。
次の写真の右側の伐り株です。
これは、1998年末に高さ 2m程の所で伐採され、萌芽枝を伸ばしていたクヌギを 2017/2/9(木)に伐採したものです。
その時に年輪を数えたら、47齢でした。
その後、弱弱しい蘖(ひこばえ)が出ましたが、その萌芽枝が昨年枯れました。














この日の活動を終えて、ハンノキ林上のデッキで休憩しました。
ハンノキ林地区南端のコナラ(次の写真の右端のコナラ)は、かなり高い所まで、カシノナガキクイムシのフラシが見られました。
これを里山倶楽部の活動で伐採できるかについて、暫く検討していましたが、デッキを破壊せずに伐採することは困難だろうということになりました。
これだけ沢山のカシノナガキクイムシの穿孔が見られるということは、枯れて倒れる日は遠くないと思われます。
このデッキが整備されたのは 1998年だと思います。
このコナラが倒れればデッキの一部は破壊され、来園者がいたら怪我人も出そうです。
この一本は、ボランティア活動ではなく、伐採のプロに委託すべきだと思いました。


1/27(木)に、竹林からモウソウチクを 2本運んで、交換をお願いしていましたピクニック広場の植生保護のための柵が新しくなっていました。


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