生田緑地植生管理協議会市民部会
里山倶楽部B



ピクニック広場東斜面の樹木伐採


日時 2012/3/22(木) 10:00〜13:00 曇 
場所 生田緑地
参加 金子文隆、白澤光代、杉内夏彦、前田 宏
  (市民部会事務局)岩田臣生、岩田芳美

今月の里山倶楽部Bは17日の予定でしたが、雨のため開催できませんでした。 そこで、この活動を22日(木)に行いました。
公園管理事務所付近の谷戸への降り口からハンノキ林にかけての園路は1997〜1998年度に再整備が行われ、この時に、 ピクニック広場上の斜面は下草刈りがなされ、サクラ類などを残して、他の植物は全て刈り取られたようです。
その後、ヤマグワやミズキ、アズマネザサなどが繁茂して、樹木が成長するにつれて内部の密集した樹木が枯れ、汚らしい状態になっていました。
2007年9月の市民部会では、ここの植生管理についても話し合い、東斜面についてのアズマネザサ刈りと枯損木の除去についてのみ合意を得て、 2008年11月の市民部会で、アズマネザサを刈り、アオキ、ヤツデ、シュロ、枯れたヤマグワなどを除伐しました。
しかし、その後3年が経過したものの、林床はキヅタが優占し、アズマネザサが少しずつ広がり始めているという状況で、 チョウなどの吸蜜源となる花の咲く草が殆ど見られない状態です。
これは林床が暗いためであり、樹木の伐採についても合意を得たいと思い、樹木の伐採について反対していた人たちとの話し合いを行いました。
直下の草地には、神奈川県植物誌には「県内に広く分布するも個体数は少ない」、「山地草原に生える」とあり、 分布図には川崎市域に記録が無いとされている草本植物が生育しており、こうした植物が広がることを期待する意見もありました。 この植物は東京都区部、北多摩では絶滅種となっています。
生田緑地では樹木が管理されないままに大きくなって、草地が減少し、チョウが減少していているので、 低茎の草本植物が繁茂できる草地を増やしてほしいという意見もありました。
こうした意見交換を通して、東斜面については、斜面の下半分程度の樹木を伐採し、広場部分の草地を広げるということで合意しました。
そこで、草地の草が発芽する前に、伐採しておくことにしました。

伐採は可能な限り、広場側に倒しましたが、どうしても手摺りの上に倒れてしまうため、手摺りの上に伐採した材を縛りつけ、 手摺りのダメージを小さくする工夫をしました。

園路を塞ぐ形となる場合は速やかに片付けるようにしましたが、何人かの来園者には下を潜ってもらう場面もありました。

中間で一休み、テーブルベンチがあるので、こういう時は便利です。

定時には予定していた樹木の伐採を終えることができました。

カントリーヘッジは久し振りにカントリーヘッジらしくなりました。


後片付け
日時 2012/3/22(木) 14:00〜16:00 曇 
場所 生田緑地
参加(市民部会事務局)岩田臣生

今日の里山倶楽部Bで伐採した樹木の伐株を根元に近いところで伐り直しました。

伐採した樹木の断面を見ると、年輪は12〜13年と読めました。

ヌルデの木口は深緑色の年輪が魅力的でしたが、周囲の樹皮の所からは黄色の樹液が出てきました。

ヤマグワの木口も心材の色が魅力的です。

更めて斜面を見ると、ヒメカンスゲが見られ、花が咲き始めていました。

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